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 フェミニズム入門


【 書  名 】フェミニズム入門
【 著 者 】大越愛子
【出 版 社】筑摩書房(ちくま新書)
【発 行 年】1996年3月20日
【 価 格 】680円
【  ISBN  】4-480-05662-9
【KeyWords】入門書、理論

【 内 容 】(目次)

 第一章 フェミニズムの快楽
  1 フェミニズムとは
  2 フェミニズムの快楽
  3 フェミニズムと男性

 第二章 フェミニズムの潮流
  1 リベラル・フェミニズム
  2 マルクス主義フェミニズム
  3 ラディカル・フェミニズム
  4 精神分析派フェミニズム
  5 ソーシャリスト(社会主義)・フェミニズム
  6 アナキスト・フェミニズム(アナーカ・フェミニズム)
  7 エコロジカル・フェミニズム
  8 現象学フェミニズム
  9 ポストモダン・フェミニズム
  10 階級、人種、民族、セクシュアリティなどと交差するフェミニズム思想

 第三章 日本のフェミニズムの展開
  1 啓蒙的婦人論
  2 社会主義婦人論
  3 『青鞜』フェミニズム
  4 アナキズム女性論
  5 母性主義フェミニズム
  6 戦後民主主義フェミニズム
  7 ウーマン・リブ
  8 エコ・フェミ論争
  9 八〇年代フェミニズム
  10 九〇年代フェミニズム

 第四章 フェミニズムの理論的挑戦
  1 フェミニズムの基本理念
   a.家父長制
   b.ジェンダー
   c.セクシュアリティ
   d.リプロダクション
   e.ファロセントリズム
  2 現代フェミニズムのキイワード
   a.性暴力の政治学
   b.ポルノ論争
   c.国家と性
   d.資本主義と女性搾取
   e.フェミニスト・エシックス
   f.フェミニズム批評

 むすびにかえて
 主な参考文献
 事項索引

【コメント】

 新書ではありますが、一点を除いてしっかりした造りの入門書です。
 本体の第二章から第四章では、フェミニズムの各ジャンル、日本のフェミニズ
ムの流れを、要点をおさえつつ、単なる概観に留まらずに筆者独自の視点を全面
に出して説明しています。特に、第三章は非常にしっかりした論旨で、分量はと
もかく、読みごたえがあります。
 諸概念の解説も、わかりやすく、つぼをおさえていると言えるでしょう。
 しかし、それだけに参考文献が弱いのが残念。入門書の一つの使命に、「次に
読む本を示唆できること」ということがあると思いますが、この一点が欠けてい
ます。
 ところで、フェミニズムにやや抵抗があるという人は、第一章をとばして第二
章から読んだ方がよいでしょう。第一章は、マニフェスト的なところもあって、
やや刺激が強いようです。それだけに、抵抗力がない人は流されてしまうし、抗
体反応を示しやすい人は気をつけて、ということ。

(1996/05/04)


This page written by TAKAHASHI, June (june.takahashi@nifty.ne.jp)