Myriel

 裁きの門


【 書  名 】裁きの門
【 著 者 】マーセデス・ラッキー 訳・山口みどり
【出 版 社】創元推理文庫
【発 行 年】1996年5月31日
【 価 格 】750円
【  ISBN  】4-488-57702-4
【KeyWords】ファンタジー、アマゾン

【 内 容 】
【コメント】

 『女神の誓い』の直接の続編です。
 ラッキーの著書の多くは、とある異世界のさまざまな国・さまざまな時代を描
いた「ヴァルデマール年代記」として書かれているのですが、『女神の誓い』と
『裁きの門』は、登場人物も同じで、時代的にも直接連続しています。
 2冊の中でポイントになっているのは、「姉妹の絆」(シスターフッド)です。
女性同士の友情というものを、作者ラッキーはセンチメンタルなものではなく、
しかもポジティブに描き出しています。タルマとケスリーの絆は、特に強く、恋
人関係(同性、異性問わず)よりも深いものとして描かれていますが、それはも
ちろん、女神によって祝福された関係(女神への誓いの儀式によって媒介された
絆)であるからでもあります。
 逆に、何らかの誓いを破ることは大きな違反行為にもなるわけで、この物語は、
とある誓いが破られたこと(本の原題は "The Oathbreakes")をめぐって展開さ
れることになります。

 性役割との関連で言えば、登場する傭兵団の傭兵の半数は女性で、しかも、団
長や部隊の隊長などの「管理職」のポストも女性がかなりの割合を占めています。
日本のファンタジーやアニメその他は、はたしてこれに匹敵する状況を描けるも
のなのでしょうか。

(1996/06/11)


This page written by TAKAHASHI, June (june.takahashi@nifty.ne.jp)