Myriel

 ヴィクトリア朝の性と結婚


【 書  名 】ヴィクトリア朝の性と結婚 −性をめぐる26の神話
【 著 者 】度会好一(わたらい・よしいち)
【出 版 社】中央公論社・中公新書
【発 行 年】1997年4月15日
【 価 格 】本体720円+税
【  ISBN  】4-12-101355-7
【KeyWords】セクシュアリティ 結婚 売買春

【 内 容 】
【コメント】
 この本で著者は、「ヴィクトリア朝の文化は性に関しては抑圧的だった」、
「ヴィクトリア文化は避妊を知らなかった」などの「神話」(一般に信じられて
いること)について、一次史料を駆使して実像を明らかにすることを試みている。
 新書なのでそれほど専門的というわけでもなく、比較的わかりやすい題材につ
いて短くまとめられているので、わかりやすい反面物足りない側面もある。また、
おのおのの「神話」について、その内容がはっきりとしないセクションもある。
(記述のどこからどこまでが「神話」で、どこからどこまでがその「神話」の検
証部分なのかが不分明。)
 もっとも、その分手軽でとっつきやすく、つまみぐいも可なので、時間つぶし
にはいいかもしれない。19世紀のイギリス文化・文学にある程度詳しい人なら、
見知った名前が次々と登場するので、その意味でも興味深いかもしれない。また、
終章「ヴィクトリア文化」は英国におけるキリスト教の盛衰とからめてヴィクト
リア朝文化の性倫理を位置づけており、この箇所は最後に必ず読まれるべきとこ
ろだろう。

(1997/05/04)



This page written by TAKAHASHI, June (june.takahashi@nifty.ne.jp)