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 女性学・男性学――ジェンダー論入門


【 書  名 】女性学・男性学――ジェンダー論入門
【 著 者 】伊藤公雄・樹村みのり・國信潤子
【出 版 社】有斐閣(有斐閣アルマ)
【発 行 年】2002年1月30日
【 価 格 】本体1900円+税
【  ISBN  】4-641-12141-9
【KeyWords】ジェンダー、男性学、教育、労働、家族、開発、社会政策

【 内 容 】(目次)

第1章 女であることの損・得、男であることの損・得
第2章 作られる〈男らしさ〉〈女らしさ〉

 特講1 女性学って何?――女性学とフェミニズムの不可分な関係
 マンガ1 あなたとわたし

第3章 ジェンダー・フリーな教育のために
第4章 恋愛の女性学・男性学

 特講 男性学って何?――ごく短い男性学と男性運動のスケッチ

第5章 ジェンダーと労働

 マンガ2 花子さんの見た未来?

第6章 多様な家族に向かって
第7章 育児はだれのもの

 マンガ3 今日の一日の幸

第8章 国際化のなかの女性問題・男性問題

 特講3 平和の思想と〈男らしさ〉

第9章 ジェンダー・フリー社会の見取り図

【コメント】
 幅広い領域にわたってまとめられたジェンダー論の入門書。いろいろと工夫が
凝らしてあって興味深い。
 開発と環境、平和問題など、あまり類書で触れられることのない問題を押さえ
ているのが第一の特徴。コラムという形式ではあるが、ジェンダーと自然科学の
問題、スポーツとジェンダーなどにも言及されている。
 二番目の特徴は、樹村の描く3本のショートコミックが取り入れられているこ
と。いささか学習マンガちっくだったり、「夢オチ」だったりと、コミックとし
て楽しんで読むのには無理があるが、試みとしては評価されてよい。
 三番目には、章末に「エクササイズ」が付してあること。教科書を読んで、授
業を聞いているだけでは、なかなか自分のものにならない知識も、ここにあるよ
うな作業や討論を経ることによって、定着度を高めることができるだろう。特に
社会教育の分野で本書を用いる際には役立つのではないだろうか。ただ、100
人をこえるような受講者がいる授業では難しいと思われるものも多いのだが。
 そのほか、各章の扉にかかげてある「名言・迷言」も、それだけでおもしろい。
(もっとも、第1章の2番目のものなどは、とても笑えない文脈で発せられてい
る。)

(2004/03/03)


This page written by TAKAHASHI, June (june.takahashi@nifty.ne.jp)