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WFF第2回学習会「わたしたちの想いを行動にうつすには」

学習会レポート(フォト&ノート)



 梅雨明け間近の7月13日、第2回学習会が福島市民会館にて開催されました。講師は福島大学助教授高橋準先生。暑さにかかわらず28名の参加がありました。最初に辻みどり代表代行から、WFFの学習会はシリーズとして企画されていること、したがって今回は前回の内容を踏まえ、具体的な生活の場で私たちが「女性差別撤廃」をどう実行に移すか考えてほしいとの挨拶がありました。

 高橋先生ははじめに差別は直接的差別(相手に不利益を与え、目に見えて法的規制の対象となるような差別、たとえば女子学生の就職差別など)と、間接的差別(隠蔽と排除の特徴をもち、目に見えにくく、規範や「ことば」として存在する、より日常的な差別)がある、としました。そのうえで、間接的差別に焦点を絞り、次のようなお話をされました。
 間接的差別と闘う女性運動としては、1960年代後半以降のアメリカのラディカル・フェミニズムと、日本のリブ運動がある。
 これらの運動は、第一に運動の日常化、日常の運動化を特徴とする。女性たちは生活の身近にある差別や自分たちの内なる差別意識を変えようとした。身にまとっているもの(ex.ブラジャーや化粧)について疑問視したり、夫と対になった女性たちが互いに反目する社会に反抗して、女同士の生活共同体を作ったりした。
 第二にこうした運動にはさまざまユニークな手法が導入された。コンシャスネス・レイジング(CR)はその一つで、同性の信頼できる数名で小グループをつくり、個人的な体験について語り合い、個人の経験が大きな社会的文脈の中にあることを認識する手法である。その他、アサーティブネス・トレーニング、パフォーマンス、演劇等があるが、どれも女性に対しては社会的に推奨されてこなかった自己表現の力を獲得しようとする。
 さらにこの時代の女性運動の第三の特徴として、ネットワークの形成がある。独立した個人による階層構造をもたない小グループがネットワークであるが、アメリカではこの小グループが全国レベルのネットワークへと結合、男女平等修正条項を憲法に盛り込む運動を盛り上げた。こうした運動の背後にある論理とは、行為を変え、「ことば」と「もの」を変えていくことで、「わたし」のあり方を変えることである。つまり、男女差別は社会の全体を覆っているのだから、生活の些細なことでも差別から逃れることはできない、という認識のもと、私的なことを問題視して自己変革を図り、最終的には社会を変えていこうとするのである。その際忘れてならないのは、制度を変えることと「わたし」を変えることとは車の両輪であり、ともに進めていかなければならないということである。
 それで私たちは、どんな行動をとればよいのか。一つは、「ことば」を大事にすることである。間接的差別を作る「ことば」を探しだし、これを俎上にのせること。さらに日常を、「わたし」を語ることである。日常の中で、変だなと思うことを人に伝える井戸端会議を活発に開くことである。二つめに、行為を紡ぐこと。出来ることから始めてそれを積み重ねる。その出発点は常に日常である。
 そして私たちの目標は次の3つ。
1.想いを映す「ことば」をもとう。(社会的に押し付けられた「ことば」でなく自分の「ことば」を)
2.情報を得よう、情報を作ろう、情報を伝えよう
3.ネットワークからインターネットワークへ(小さなグループの運動をつなぐインターネットワーク、この役割をWFFは担っていくべきだ)

 以上の高橋先生のお話のあと、質疑応答に入りました。その主なものは次のとおりです。


・日常何げなく行っていることを意識化することは難しい。その手法の一つCRには、コミュニケーションや心理学の技術をもった者が加わるべきか?
(高橋)日常生活に埋もれているものにどういう意味があるかを考えることが大事。技術者がいなくても、先人の理論書を読んだりしてとっかかりにすることはできる。

・会議の場などで自己主張できることはWFFの一つの目標。うまく自己主張する技術を学習することが大事だ。「出る釘は打たれる」という状況にどう対処していくかが問題。

・出る釘は打たれる。出過ぎた釘は打たれることができない」女性はもっと大胆に。
(高橋)「打たれないタイミングを見計らって出る」ことも重要。

・主人、父兄ということばは、自分の家族を語るときは使わないようにしている。だが相手の家族を言うときには困る。自分のことばを使うとき、社会との軋轢が大変だ。

・主人は使いたくなかったので「配偶者」を使っていたら、周囲からおかしいと言われた。日常生活の差別廃止について、どの程度の目標をおいたらよいのか悩む。

・(高橋)今回の夫婦別姓の問題は、私の言う「車の両輪」がかみあった例といえる。法律上の問題と見られているが、姓を変えなければならない女性たちの気持ちが語られたからこそ、法改正の方向へ向かったのである。

・(辻)「ことば探し」「井戸端会議」などはすぐにできる活動だ。やってみたい人を募って小研究会等開いていきたい。

(レポート文責:後藤史子)



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