活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
〒960-1296
福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

tel 024-548-8278
fax 024-548-8278

wff-web@myriel.jp


■世界の女性が手をつなぐ


 私たち日本の女性が、なぜ北京の世界女性会議に関心を持つ必要があったのか、性差別の撤廃、女性の地位向上を目指す国際的潮流の中で採択された北京宣言・行動綱領の中身をどの様に生かしていくか、世界的視野に立って考えたい。
 
[場所]
郡山市婦人会館 〒963 郡山市麓山2-9-1 (tel) 0249-24-0900
JR郡山駅徒歩15分
バス〜大槻循環線麓山廻り線、麓山二丁目下車徒歩1分
池ノ台経由静団地線、池ノ台下車徒歩1分

[講師]
安藤ヨイ子(弁護士)
 福島県の女性弁護士第一号。日々の法律相談、受任事件処理の傍ら、地元での講演や日本弁護士連合会の「両性の平等に関する委員会」の委員長、第4回世界女性会議参加準備ワーキンググループ委員長などを務める。北京会議に先立つジャカルタでの地域会議、ニューヨークの準備会議にも参加。福島県女性史編纂委員、男女共同参画推進会議委員。

学習会情報

【題 名】 世界の女性が手をつなぐ
【日 時】 1996年9月14日(土)13:30〜16:00
【場 所】 郡山市婦人会館2Fホール
【交 通】 JR郡山駅下車徒歩15分
【参加費】 会員400円、非会員500円(学割あり)
【主 催】 ふくしま女性フォーラム
【連絡先】 電子メール jce00345@niftyserve.or.jp
【キーワード】 北京会議 人権
【地 域】 福島県

学習会レポート

 昨日までの夏の名残りを洗い流してしまうような秋の雨の中、第3回学習会は、郡山市婦人会館を会場に開催された。講師は福島県女性弁護士第1号の安藤ヨイ子先生。郡山地区の会員の方々のお骨折りで、大雨の中67名の参加があり、窓を流れる雨粒を吹き飛ばすほどの熱気と意欲に満ちた学習会だった。

 はじめに、辻代表代行から、「今回の学習会を郡山で開催したことについては、会津やいわき地区からの参加がしやすいようにということを期待したこと。これまで女性差別撤廃条約と差別ということをキーワードにして2回学習会を開催してきたが、9月は北京会議からちょうど一周年にあたるので、安藤先生に別のサイドから北京会議の全貌をお話しいただき学習したい」とあいさつがあった。

 安藤先生の第4回世界女性会議に関わった経過と世界の女性が手をつなぐ意味についての講義の概略は以下のとおりである。

1 第4回世界女性会議に参加した経過

 日本弁護士連合会の代表団の一人として(NGO参加を含め会長以下39名)政府間会議に参加したが、予め国連婦人の地位委員会の承認が必要であり、 94年3月に承認を得ることができた。しかしながら政府間会議ではNGO用の時間に文書で発言する以外、あくまでもオブザーバーであって、議決権はないのである。
 日本弁護士連合会が第4回世界女性会議に代表団を送るまでには約2年間を要している。弁護士の使命は、人権擁護と社会正義の実現であるが、女性弁護士は実質的には決して平等ではない。75年にメキシコ会議に個人参加したメンバーが中心になり、女性弁護士30数名の署名をもって理事会に要望した結果、女性問題委員会(現在は両性の平等に関する委員会)の組織化が認められた。北京会議に先立って93年6月にウィーンで開催された世界人権会議(女性の権利は人権であるとし「女性に対する暴力の撤廃」をかかげ、北京会議の前哨戦ともいわれた会議)に参加した会長以下10数名は北京女性会議への参加を強く感じて帰国し翌年2月から北京会議へ代表団をおくる準備のための委員会の活動が開始された。 日弁連の国際的人権活動と時期的に重なったこともあって、女性問題委員会が正式に代表団として参加することが出来たのである。

2 国連の世界女性会議の取り組みと日本政府の女性政策

 北京会議は、1945年の国連憲章に掲げられた「性による差別なき人権と基本的自由の尊重を実現する」に基づいた一連の取り組みの中で実現した。国連と日本の活動を説明すると、国連は67年女性差別撤廃宣言を採択した。また、75年を国際婦人年と定め「世界行動計画」を採択した。日本政府は、同年9月に婦人問題企画推進本部を総理府に設置している。
 79年国連は女性差別撤廃条約を採択した。80年国連婦人の10年の中間世界会議を開催し、後半期行動プログラムを採択した。85年には国連婦人の10年世界会議(ナイロビ)を開催、「ナイロビ将来戦略」を採択した。85年に日本では女性差別撤廃条約を批准するための国内法整備の一つとして、父系優先主義の国籍法を父母両系平等主義に改正、男女雇用機会均等法を制定した。85年女性差別撤廃条約に日本が批准した。
 90年国連は「ナイロビ将来戦略の実施に関する見直しと評価に伴う勧告」を採択した。

 以上のように、北京会議に至るまでの国連の女性の地位向上に向けての活動は、めざましいものがあり、日本政府も国連の動きにタイアップして施策を立ててきた。

3 行動綱領(北京会議)中の特記事項等

 行動綱領は、全会一致で採択されたが、バチカンと組むカトリック諸国とイスラム諸国で、性的権利や伝統文化に関する部分を留保するなどの留保演説が行われた。

・国連会議のうち、93年のウィーン世界人権会議では、宣言で初めて「女性の人権」が明記され、94年カイロ人口開発会議では、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖の権利)が認められた。北京会議の行動綱領では、性的権利という言葉は入らなかったが、実質的には認められた。また、農業やインフォーマル労働など無償労働の価値を認めて経済統計に入れることになったことは前進であった。

・日本女性にとって参考になる部分として
(1)女性の政治参加を促す方法として議員の 33.3 %を女性に割り当て効果を上げた国もあると述べていること。
(2)広告も含めてメディアが女性の固定的なイメージや暴力的、屈辱的、ポルノ的な扱いをしないよう、表現の自由に触れない形でガイドラインや行動基準を作成することを勧めていること。
が挙げられる。

(当日資料からの抜粋)

4 結び

 女性が抱える諸問題の解決については、不十分ながらもここまできたが、世界の女性が手をつないで、国、政府、国連を動かしてきたのであり、NGOの力があってここまで盛り上がってきたのだと思う。

★意見交換の時間から★

・夏休み中に痴漢行為を受けた女子高校生に対して、「スカタン(短いスカートのこと)をはいていた方が悪い」と決めつけた先生がいる。これは従軍慰安婦問題に関する政治家の暴言と根のところでは同じでないか。地域社会の中で、学校教育の場で、未だにこのような人がいる。女性の権利は人権であるということを、こういう人にこそ理解してもらいたい。

・今回の学習会に高校生が先生と一緒に参加していた。「日本の女性の地位が低いことを認識した」という17歳の若い意見及び感想は良い意味での刺激になり、この会の発展にもつながる。

・高校の男女共学については、共学では、やはり男子がリーダーになってしまうが、女子高校だと、女子がリーダーシップを取ることが出来るという面もある。

・私立の場合は学校の教育方針によって別学もありうるが、公立高校における男女別学は不自然である。

・郡山市内の小学6年生を対象とした男女差別の意識調査の結果が掲載された「こおりやま女性情報紙」が配布された。
 この子ども達が大人になる時代はどんな景色なのか。

学習会の資料について
 第3回「世界の女性が手をつなぐ」の内容録音のテープをお送りします。資料代および送料込み、1500円(切手でも可)です。ご希望の方は事務局へ。(少々お時間がかかるかもしれません。あらかじめご了承願います。)

参加者の感想

アタマの体操
 郡山女性問題研究会年間事業計画の中に、
「ふくしま女性フォーラムが企画する『安藤先生の講演』への参加」が予定されていましたので大変楽しみにしていました。先生は常に国際的に活躍しているだけに、密度の濃いお話で大変勉強になりました。職業柄すばらしい話術で高度な内容でも理解出来るように話を進めてくださいました。殊に北京女性会議については熱弁を奮われ、私たちも国際会議の一員として参加しているような感じでした。
 女性が手を取り合い、輪を大きくして女性の地位向上を目指すよう頑張りましょうという結びが印象的でした。
(石井トキ 郡山市)

北京女性会議の感動再び
 世界の女性たちが北京の暑い夏に燃えた。あれからちょうど1年。あの開会式の大きなうねりの中で感じあい、握手し、カードを交換した女性たちはいまどうしているだろう。各地で悩みながらもエンパワーメントに向かっているだろうか。準備不足や勉強不足で参加した私たちとちがって、安藤さんは1993年から世界女性会議参加準備ワーキンググループの委員長として参加するなど、目的意識のある行動をとっておられる。豊かな体験と考え方、さらに採択された行動綱領の問題点やNGOの考え方など勉強になった。
 ようやく国内行動計画づくりの答申を活かすべく全国大会が開催され、また「市民社会世界フォーラム」に向けての準備会が結成されるなど、NGO活動は領域を越えてネットワークを作ることになるでしょう。
 「女性たちもっと元気に、素敵になろう」をモットーにしよう。
(遠藤ヤエ 福島市)

あれから1年
 1995年第4回世界女性会議では、日本政府と国内の女性にとっての大きな変革と地位向上の成果が徐々に現れていることを学びました。世界の女性たちが草の根運動をしながら「平等、発展、平和」の達成を目指して、NGOフォーラムをここまで伸ばして来たことを確認しながら、みなさんと手をつないで行きたいものです。
(河原キクエ 福島市)

遠くて近いもの
 この度、郡山女性問題研究会21名が9月例会として参加した。私もその一人である。世界の女性たちは、北京会議後どのように動き始めているのか。県内各方部で活躍されている方々がどんな話題を提供されるのかなどなど、期待して参加した。
 いま、女性たちは、最先端で国際的に活躍する。国内ではリーダーとして情報を提供する。そして、家庭や身近なところで改革し高めあっている。それぞれの基盤と姿が見えた。
 より豊かで皆が生き生きと暮らせる社会を創るには、気づいた問題をどんな場所でどのように考え、話し合い、女と男のいい関係を見つけるか。その方策をどう構築するかが課題であると認識した。
(坂本和子 郡山市)

許されないこと
 会場での発言の中に、女子高校生が痴漢行為をうけたことに対する男性教師の発言「短いスカートをはいていることは挑発的云々・・・」というのがあったが、現実には、風俗営業界では「合法的痴漢行為」が許されている。世界の女性が手をつなぐというのは、他人も自分と同じ人間であることを積極的に肯定し、苦しみや困惑を与えないようにしようとするものであると思う。
(佐藤勇樹 北会津村)

若い人たちがエンパワーメント
 今回は郡山での移動教室(学習会)。沢山の人たちが集まりました。女性問題は人権問題であるとの先生のお話。文化、宗教、経済など各々違った環境の中でも、基本的な人権が確保されるように世界の女性が手をつなぎ、政府に働きかけよう。理念は世界共通であると。北京会議のロゴマークが目の前にクローズアップされました。行動綱領は採択されてもこれからが本番。
 学習会に、これからも高校生が参加してくれるといいですね。「放課後」の雑談と福島のリンゴの味も良かった。
(柴田孝子 いわき市)

これ以上元気になったら?
 学習会へは、講師の魅力で初めて参加しました。世界女性会議の歴史とそれに伴う前進面や問題点、そして今回の会議の意義と今後への課題と。系統的なお話で、しかも私たちの日々の運動が大きく歴史を動かしてきていることが実感され、参加して良かったと思いました。また『元気になりたい女の本』。これ以上元気になったら困るわと思いながら、読んでみてその中身の良さに驚きました。女性運動にかかわる皆さんには是非お勧めします。
(新美正代 福島市) 

男女共同参画と「責任」
 男女共同参画は「責任」という大きな負担を伴うということを忘れないことです。
 第4回世界女性会議のプレフォーラムである「東アジア女性フォーラム」が、一昨年東京で開催された際、安藤弁護士が中心となって企画された日弁連主催のフォーラム参加を呼びかけていた姿を思い起こします。そして、国際的舞台でも通用するエンパワーメントを達成され、両性の平等のために一貫した活動をされていることに、学ぶべきものが多くあります。親子関係の希薄化や介護の社会化が、短絡的に女性の社会参加に起因するとの声も聞かれるこの頃、矛盾をくつがえす理論と勇気と行動が一層要求されます。
(浜田千恵子 福島市)

女性の人権
 昨年、北京に出掛けて開会式しか参加しなかった者の一人として、追認の形で学習を続けているつもりだった。今回の講義を受けて「女性の人権」が基本テーマであったことを鮮明に認識した思いである。
 一例をいえば、アフリカやヒンズー教国の一部では、10歳くらいの少女が結婚させられ、主婦として重労働を強いられているといわれる。これに対して私たちに何ができるか歯痒い思いである。
 コーヒーを飲みながらの交流会では、「社長教育をされて来たので、男女差別など受けたことがない」方のお話があり、男女差別があって当然の職場で、無から有を生み出す思いで仕事をして来た自分との格差を考えさせられた。
(渡部八重子 福島市)

 

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