活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
〒960-1296
福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

tel 024-548-8278
fax 024-548-8278

wff-web@myriel.jp


■「ふくしま女性フォーラム」設立総会&オープニングイベント

 【と き】1996年3月3日(日) 12時〜15時30分
 ※受付は11時40分より行なっています。お早めにご来場下さい。
 【ところ】福島ルミネ5F ネクストホール(JR福島駅0分)
 【会 費】無料
 【内 容】
  (1)設立総会
  (2)パネルディスカッション 13時30分〜
   「世界の女性・福島の女性 〜NGOフォーラムからの出発〜」


パネリスト紹介

伊東律子(いとう・りつこ)さん
 北京生まれ。東京都出身。ディレクターとして青少年番組、社会教養番組、家庭番組、特集番組を制作。「NHK特集」でNHKの女性制作者としては初の海外取材番組を制作。国連主催の世界12ヶ国の女性プロデューサーによるドキュメンタリー共同制作に日本代表として参加。第4回世界女性会議を取材。現在、NHK福島放送局局長。

岡本昭子(おかもと・しょうこ)さん
 原町市生まれ。1963年より日本農業新聞(全国新聞情報農業協同組合連合会)に勤務。生活、社会、芸能欄などを担当、現在にいたる。1995年の第4回世界女性会議では派遣記者として取材をおこなった。

コラソン・紺野(こらそん・こんの)さん
 フィリピン生まれ。福島イングリッシュセンターの英会話学校副校長、ユニティ外語校長を務める。在日フィリピン女性連盟福島支部を開設、アドバイザーを務める。

三田公美子(みた・くみこ)さん
 福島市生まれ。1965年、東京赤坂のPR企画会社に入社。その後、郡山に戻り、広告と出版、VTRのプロダクション、(株)企画室・コアを設立。女性のための週刊生活情報誌「週刊郡山ザ・ウィークリー」を発行している。第9回読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞、カネボウスペシャル大賞を受賞。現在、東北経済連合会理事。福島に根付いたキャリアウーマンの代表的な存在として知られている。


〈コーディネータ〉
栗原 るみ   (福島大学行政社会学部教授)
(パンフレット、および栗原るみの紹介文から抜粋)

ふくしま女性フォーラム設立総会・レポート

 定刻よりやや遅れて開始された総会には、おおよそ150人あまりの出席がありました。最初に設立呼びかけ人代表の栗原るみさん(福島大教員)からの挨拶があり、続いて議長・書記・議事録署名人の選出があって、議事に入りました。
 今回の議題は3つ。どれも会を発足させるにはなくてはならないものです。
 まず、第1号議案は会則と組織について。あわせて、年会費の具体的な金額についても提案がありました。会場からの反対もなく、出席者の過半数の賛成で承認されました。
 第2号議案は、初年度の事業計画と予算について。これも、ほぼとどこおりなく承認にいたりました。
(※会則、事業計画などに関しては、それぞれ該当するページの資料をご覧ください。)
 第3号議案は役員の選出。会則で決められたとおり、代表と監査委員、運営委員の選出と承認が行われました。
 最後に司会の辻みどりさん(福島大教員)が、「大学の教授会と違って、実に迅速に終わりましたね」と、ちょっとジョークを飛ばしてしめくくられました。その通り、事前にいろいろと苦労して話し合った成果でしょうか、スムーズな進行でした。

(文責・高橋 準)

パネルディスカッション紙上中継


世界の女性・福島の女性 〜NGOフォーラムからの出発

 設立総会に引き続いて行われた記念イベントのパネルディスカッション、「世界の女性・福島の女性 〜NGOフォーラムからの出発〜」では、時間を延長しての白熱した議論になりました。
 パネリストがそれぞれの立場から率直に語った意見はたいへん明瞭なもので、聴きやすいものであったのではないかと思います。


1.世界の女たち〜北京会議から

栗原 北京(NGOフォーラム)でワークショップをやろうと思ったことが今日の「ふくしま女性フォーラム」の設立につながりました。まず、取材で現地に行かれた伊東さん、岡本さんから、北京会議の概要や印象などについてご説明いただきましょう。

伊東 NGOフォーラムは8月末から9月上旬にかけて5万人が集まり、NHKでは9人を派遣しました。各国政府が宗教や貧富の差などについて話し合う「政府間会議」と、民間の女性たちによる「NGO会議」からなり、NGO会議では約5千のワークショップが開かれて、戦争中のレイプの問題やポルノグラフィ、売買春などをテーマにした討論が行われました。世界女性会議は1975年、メキシコで第1回が開かれ、以後コペンハーゲン、ナイロビで開かれています。

岡本 NGOフォーラムに参加して、その混とんとした雰囲気に「まるで地球そのものだ」という印象を受けました。特に、アジア、アフリカ人のパワーを感じ、自分もアジア人だという感覚を持ちました。

栗原 ありがとうございました。さてここで、フィリピン生まれで福島で活躍しているコラソンさんに、体験も踏まえたご意見を。

コラソン 私は1976年5月に日本人と結婚して日本に来ました。5年後に日本国籍を取りました。それまでは日本について何も知らず、わからないことはすべて姑に聞いたので嫁姑問題はあまりありませんでした。近所の人たちとも積極的に友だちになりました。日本人はイエス、ノーをはっきり言わず、それが一番困りました。やがて家庭内のコミュニケーションがうまくいかずに離婚。子どもを持って日本語もあまりできない自分が仕事につくのは大変でした。英会話教師として勤め始めたとき、子どもはまだ8歳と4歳。仕事には車の運転免許が必要だったので、12回も試験にチャレンジし、合格した時には本当にうれしかった。仕事も子育ても前向きに考えてきました。多くの人が支えてくれたことにも感謝しています。そしてずっと「自分の意見を言うこと」だけはあきらめずにいました。

栗原 コラソンさんは福島でも非常に成功した例でしょう。前向きに生きることが大切なのですね。では次は北京会議にも参加した三田さん、どうぞ。

三田 「高齢社会をひらく女性たちの会」(樋口恵子代表)でワークショップを企画しました。会場でビラ配りをしていると、中国人と日本人との区別がつかず、日本人もアジア人なのだと感じました。会場でイギリス人女性から、「なぜ若い人が多い中国で若いあなた方が高齢社会についてワークショップをするのか」と質問されました。若い自分たちだって、やがて高齢になるのだから、高齢社会について考えていくことにはなんの不思議もありません。NGOフォーラムで提起された問題について、日本の女性は本当に真剣に考えているのだろうか、その点は疑問に思いました。

栗原 北京に行ってよくわかったことは、福祉についてスウェーデンなどのずっと進んだ国もあるし、まったく遅れた国もあることです。日本社会は閉鎖的なのでしょうか。コラソンさんのように、12回も試験にチャレンジするような頑張る人しか受け入れられないのが日本社会なのかも。性別役割分業をどうやって克服しているのかということもこれからの課題でしょう。

岡本 ちょっと一言。三田さんが指摘したことは確かにそうかもしれません。しかし日本にも深刻な問題があります。均等法が適用されないパート労働者、農業・自営業の家内労働者の問題です。番組の最後に実業家として成功する「おしん」のイメージはアジアでも広まっていますが、日本で企業家になれる女性は一握りでしょう。



2.福島の女たち


栗原 では、次に福島の女性の現状についてご意見をうかがいましょう。

伊東 均等法に入らない女性の問題もきちんとしなければ。日本の場合、パート労働を女性自らが望むという構造が一方にあり、子育て中はリタイアして継続的に続きません。そこを自分の問題として考えているのか、一つのことについていろんな見方をしていけるのかという問題があります。福島の女性は底力があります。しかし目立ちたがらない、発信力に欠ける面があります。また他人とのつきあいでも、その人全体と関わりあわないといけないという部分があるのではないでしょうか。問題をはっきりさせて目的を決め、その部分でネットワークを作っていくような「クールさ」が必要ではないでしょうか。目立って恨まれようとも、個性を出して、異質性を認め合うこと、その力を育てることが必要でしょう。

三田 結構私は、批判も恐れて生きているんだけど‥‥、でも人の気に入るように生きていくつもりはありません。今、県でも女性が数そろえで委員に選ばれる。その女性たちは会議の間は黙っていて、終わってからしゃべりだすということがあります。それはやめようと提案したいです。女性はアリバイ作りに協力するのはやめて、きちんと議論に参加すべきでしょう。そしてきちんとアイデンティティを持つことです。

コラソン 私は国際交流の問題を挙げたいと思います。日本にはフィリピン、韓国から女性が「嫁」として500人以上が来ています。特に農村では外国人が8000人もいて、その人たちがどのような悩みを抱えているのか、文化や習慣の違い、嫁姑問題などについても考える必要があります。ハーフの子どもたちやアジア各地の残留孤児の問題、留学生の受け入れについても、少しでも力になってあげられないかと思います。

岡本 習慣の違いなどでは、はっとさせられることもありますね。日本ではエプロンを贈る、贈られることはうれしいですが、フィリピンではエプロンはメイドがするものという意識があり、エプロンをプレゼントすることは時に失礼になることもあります。異文化の交流も重要なことです。



3.会場参加者との意見交換


参加者 フィリピン人など出稼ぎに来ている外国人の犯罪が増えています。私自身、色眼鏡で見ていたかもしれませんが、その実態について教えてください。

コラソン ルーズな部分があるのは政府の問題でもあるかもしれません。

伊東 なぜ日本に出稼ぎに来なければならないのかという構造について、もっと知ってもらいたいです。NHKでは番組でも取り上げています。法的な問題と道義的な問題の両面について、きちんと知って考えていくことが大切でしょう。

三田 本当はこれは私たちが一番恥じなければならないことなんですよ。どうも西洋人を大切にしてアジア、アフリカについては差別をするという、身に染みついたものを改めていかないと。

栗原 今ご質問された方もご自分で調べて、会報などで結果を発表できます。ぜひやってください。誰かが発表していかないといけませんよね。

参加者 中国の女性と交流して、女性が弱いのは経済と法律ではないかと思いました。行動力にも欠けるのではとも思いました。

参加者 「女も人材にならないと」という三田さんの言葉がズシンと来ました。そういう時代に「女の子らしくしなさい」という教育はしてはいけないと思いました。

伊東 「情報とメディア」について、NHKもたくさんの番組を作りました。ただ、このような問題は地味なので、アンテナを張り受け止めることに注意してほしい。メディアに雇用される女性が量的に拡大すると、質的な拡大につながります。30代半ばの女性ジャーナリストがこの問題に積極的に関わっていて、「女性」という問題ではなく、もっと幅広く見てほしいと思います。政治とかの特集でも女性が制作している番組がありますよ。NHKでは、目的がきちんとした団体などへはビデオの貸し出しもしていますので、ぜひ利用してください。

栗原 「ふくしま女性フォーラム」は自主的な団体ですから、広報活動やビデオ上映会を企画して活躍することもできます。自分で企画してぜひ積極的に参加してください。


(ダイジェスト版作成・藍原寛子)

 

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