活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
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福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

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■男女共同参画推進のためのセンター機能について


第3回の学習会は、講師にとちぎ女性センター常務理事兼事務局長の金子澄子さんをお迎えして開催しました。 とちぎ女性センターは「パルティ」というニックネームの6800uの建物で、女性の地位向上を目指して広く県民の自主的活動を支援する拠点施設です。 1995年4月にすでに業務を開始しています。 その運営の責任者が実際の運営にあたっての苦労話を、隣県のよしみで包み隠さずいろいろ話してくださいました。

学習会レポート

とちぎ女性センター設立に至る経過
 栃木県には、戦後労働省の婦人行政の指導のもとにつくられた各種婦人団体連絡協議会があったが、1975年の国際女性年を契機に企画部に婦人行政の見地から窓口がおかれた。1977、8年のことで、国でも女性の地位向上のためという目的が明示され、管轄が総理府になった。
 その活動の過程で、女性の地位向上のため、栃木県婦人関係団体協議会が形成された。その後これら2つの系譜の団体をまとめる気運がでて、行政主導で大同団結させたのが1988年。この婦人団体連絡協議会が婦人週間などを運営することになった。
 地方行政では女性の地位向上のためのプランづくりを始めていた。その中で活動拠点の必要性が自覚され、県が連絡協議会に対して拠点のための調査をしたらどうかと投げかけ、それを受けて、自主的に婦人総合センターの準備会をつくった。神奈川県や横浜市、茨城県などの先発施設の視察活動を行い、センター設立部会をつくり、調査結果をまとめて1989年に知事に要望書を提出した。行政からの働きかけが大きかったが、やり方としては県民主導という形が強く打ち出されたことになっていた。県民の視点に立った、気軽に学べる、自由に活動できる場を提供しようという事業展開が要望の基本であった。
 要望書提出後県が準備に入り、さまざまな委員会での審議などを経て、建築に入ったのは1994年。翌々年の1996年にオープン。県民主導なので 1993年に企画運営委員を県民から公募し、準備に携わってもらった。ところが県は1995年に女性センターという財団をつくり、そこが運営をすることになった。
 連絡協議会は運営を任されるつもりだったのだが、それまでのワーキンググループのスタッフは棚上げの形になってしまった。
 施設は現在3年目を迎えており、ようやくギクシャクした部分がなくなってきた。
 センターの資本金は3,800万円、県が3,000万円、女性団体が800万円出資している。

施設運営の概要と事業内容
 予算は県の丸抱えである。1999年度の予算は財政難の影響で、2億7,000万円程度。
 運営だけが女性センターに任されているのだが、利用料金や開館時間などを決める条例や規則は、県で決められている。

 事業の内容は、情報提供事業、調査研究事業、総合対策事業、啓発・学習・研修事業、交流支援事業、自主活動支援事業、社会参加支援事業など。一時保育も実施している。
 メインは、とちぎ女性大学事業で、基礎講座、実践講座、男性学講座、ワーキングマザーセミナーから成り立っている。
 企画は公募による企画運営委員会が立てるのだが、これが結構難しくて、どのような人をターゲットにするのか、狙いがはっきりつかめないようである。また、男性の目をひきつけることも大変だが、最近若い男性が少しづつ増えてきたかなといえる状況である。


実際の運営と今後の課題
 同居した消費生活センターと女性就業援助センターとの関係をどう整理するのかは、いろいろな問題があった。併設施設がある場合は、職員の異動があるので、最初に取り決め事項を文書化しておくことが重要であろう。
 わたし自身この仕事に関わることで、自分の家族は確実に変わってきた。女性だけでなく男性もこのセンターを利用し、学ぶ機会を得られるようにするにはどうすればよいか、男女共同参画基本法が立法化される環境下で考えていきたい。


 この後、討論に入った。福島県の女性センターがどうあってほしいかという参加者それぞれの希望を背景に、多岐にわたり活発な意見がでた。


意見交換
(1)現在、無料で公共施設を利用する(会議室などを借りる)場合には、予め登録団体になる必要がある。その要件には名簿や規約の提出が求められる。ゆるやかな自助グループで活動する場合、適用されない。
 資金のないグループが無料で借りられるような部屋をつくれるかという問題がある。栃木では、無料で使える場所もあり、有料であってもセンターに一定の裁量権がある。
(2)相談機能の充実については、シェルター的な機能をどのように備えるのかが不可欠という意見が数人からだされ、さまざまな意見が交わされた。
(3)その他、女性団体と県との役割分担の問題、県庁内各部の女性に関わる仕事している部署との協力問題、男女共同参画に関わる多様な立場によって異なるさまざまなニーズをどう整理して事業展開をしていくか注意が必要となることなど、多くの論議があった。
 参加者にとっては、福島県のセンターを設立していくにあたって示唆に富む問題意識を得ることができたと思う。

(報告・栗原るみ)

参加者の感想

同時進行で女性のエンパワーメントを
 とちぎ女性センターは、女性の活動が活発になると共に、利用者の視点に立って、県民主導型で推し進められてきたという。
 福島市においては、いまだに官の力が強く、市民の声が十分に吸い上げられていないように思う。女性の活動を支援し、育てるかたちの県政であれば、さまざまな草の根運動が誇りと責任を持ち、男女共生社会のための要望を集積できるであろう。
 センター建設までにそうした醸成がなされるべきだと感じた。
(煙山昭子 福島市 非会員)

初めて学習会に参加して
 わからないことをそのまま質問したら、「不勉強で来るのは失礼」と言われてしまった。結局ソフト面の一体誰のための、何のための女性センターかは、納得できないまま帰ってきた。学習会になかなか参加できなかったり、センターに対して私のような期待をしている人も多いと思うので、機関誌などにもっと情報を出してもらえたら助かります。
 そして一人ひとりの発言が非難されることなく意見として尊重され討論される会であってほしいと願います。
(三浦恵子 福島市)

意欲ある人には機会を提供するセンター
 県民と共に事業を企画・推進する女性センターとして運営面の話を伺うことができた。センター近くの職場に勤務し、センターを活用し事業の一部にも関わってきた者として、自分で見てきたことの背景を知ることができて、有意義な内容だった。つまり、一部のエリートを育成することを目的とするのではなく、意欲ある人には機会を提供しようとする事業展開を大切にしていることを感じていたからである。
 WFFの掲げたテーマ「男女共同参画推進のための・・・」に関しては、事業内容を通しての話はなかったが、「男性学」講座も開講しており、担当者からは詳細な話が聞けるはずである。
(山口晢子 福島市)

女性の悩みや苦しみを解決できるセンターに
 男女共同参画を推進するための拠点として、女性センターはどうあるべきか!と構えてしまうと今回の内容は物足りなかった。しかし、私は2月に、このセンターを視察しているので、金子館長は裏話を腹蔵なく報告され、多くの示唆を与えてくださったと思う。
 要は、県民の税金で作られる施設であり、役人とか、特定の利用者のものであっては困る。
 女性の悩みや苦しみを素直に持ち込め、解決できる場であり、楽しく明日への活力が湧くようなプランもあってほしい。
(渡部八重子 福島市)

 

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