活動紹介

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■21世紀の男女共同参画社会をめざして一各政党代表者から重要政策を聞く一


第4回学習会は「各政党代表者から重要政策を聞く」として、2月27日(日)福島ルミネ・ネクストホールで開催されました。
わたしたちの生活に身近に関わる国の政策を、直接聞くことは重要であり、その中から政策についての個々人の考え方をまとめ、地域社会の中で発言し行動することが、地方分権を進める第一歩です。
各政党からの人選が難航し、開催までの苦労は並大抵ではありませんでしたが、約250名の男女の参加を得て、盛会裏に終了しました。
聞きたい項目を欲張り過ぎたきらいがあって、的が絞り切れなかったのは反省点ですが、このようなシンポジウムがもっと簡単にしかも数多く開催されることが、政治を国民に近づける早道ではないかと思います。

発言者

自由民主党
山中Y子氏

民主党
朝日俊弘氏

公明党
桝屋啓悟氏

日本共産党
吉川春子氏

(社会民主党は党大会と重なり欠席)

コーディネーター
福島大学経済学部教授
下平尾勲氏

学習会レポート

下平尾
本日は、最近議論されている諸問題について、各政党の方々からご意見を聞いて、皆で勉強していこうという会でございます。
今日のテーマは、一つは「地方分権」。地方分権一括法が今年4月から施行されます。
権限の問題、財源の問題、人の問題そして情報公開の問題があります。
2番目の問題は、介護保険制度です。2025年には65歳以上が25%になります。
介護費用を出すのは市町村で、受ける家族はそれぞれ皆違うわけですから、生まれる時の条件は同じでも、亡くなる時は違う条件で亡くなるということで、介護の問題は、社会保障制度全般に関わる大変重要な問題です。
3番目は雇用問題です。失業者が300万人を越えだということは、1メートル間隔に人を並べて行くと1万人で10q。300万人というと3000qになります。
この仕事づくり、雇用問題をどうしていくのかをお伺いしたいと思います。
限られた時間で、味のある内容の豊かな発言をしていただくことが、市民としては大変参考になります。それでは、山中さんからお願いします。

山中
わたしは1996年の衆議院選挙で国会に出ました。戦後の日本の高度成長の時代には中央集権という構造が、経済についても教育制度においても非常に有効であったと思います。
しかし、本来は、北海道から沖縄までの文化、歴史が違う地域のそれぞれの特性をもっと生かさないと。
霞ヶ関・東京が沈んだら、日本が全部沈むんじゃなくて、わたしは「地域主義」という言葉をあえて使いたい。
いずれ地域主義というところまで行く過渡期ではないかと思う。これは日本だけではなくイギリスもそうです。

朝日
地方分権を推進していこうという基本的方向は各党同じであると思う。中央に権力を集めて国を動かすことは、ここに来て、もうそういうやり方はダメ。
戦後初めて経済も行き詰まり、国からの指示によって47都道府県、3300の市町村が一斉に動くというやり方では、これからの時代上手く対応できなくなってきた、自治体にもっと権限と財源を委ねて、まずは地方から動いていこう。
都道府県や市町村から国を動かしていこう。こういう流れになっていくべきだと思っています。
国からの指示・指導・通達によらず、自治体が自らの議会で、条例で決めて進めていくという仕組みに変わったことは大きな前進だったと思います。

桝屋
今日は山口県から朝一番の飛行機でやってまいりました。最初に地方分権ですが、新しいステージが始まったというふうに思っています。
ものすごい不景気の中で地方の財政がパンクしているときに、地方分権改革を考える新しいステージを迎えることができた。
公明党としては、地方分権改革の受け皿づくりをどうするかを具体内に、これからどんどん膨らませていきたい。
町村合併についても今のままではどうにもならない。真正面から見据えて新しい流れを考える必要があると思っています。
地方財源問題、財政をどうするのかということは、きっちり大急ぎで議論しなければならない、石原(都知事)さんからお吃りを受けたのはいい機会だというふうに考えさせていただいています。

吉川
わたしは北京女性会議にも参りました。女性の視点で政治をかえていこうという立場で、地方議員に。
現在は参議院議員を務めています。地方自治、地方分権ということは大変重要であると考えます。
わたしたちは憲法を守る立場におりますが、憲法に掲げる地方自治の理念を大事にしながら、地方分権を進めていかなければなりません。
これがわたくしどもの立場です。50数年経った現在の日本国憲法は、地方自治の本旨に基づく地方自治の尊重とか、地方自治体の民主化とか、自治権の保障とかいうことが92条から95条に盛り込まれているわけです。
それとの関係で、咋年夏に成立した地方分権一括法は大変問題があるとわたしたちは反対の立場をとりました。
この地方分権一括法、法律の数は475本もありました。中央省庁再編ということで、来年から中央省庁が変わります。
その関連法案と両方を同じ時期に同じ委員会であっという間に審議し可決してしまった。
このような経過ですから、まさに国会の法律審議、民主主義が問われることであったと思います。
地方自治体は住民の安全、健康及び福祉を保持する大切な役割を担っている。その本来の役割を取り戻すことが必要だと考えます。
地方財政はものすごい借金を抱えていますが、それに対してもっと地方に財源を配分しなければならない。

下平尾(コーディネーターによる発言者のまとめは紙面の都合上省略)
次に、この地方分権と関係している公的介護保険制度について山中さんからどうぞ、、

山中
日本は教育、教えるってことには大成功したけれど、育む「育」の面は非常に欠けていたのではないか。
子育ても介護も人間として生まれたものが、どういうふうに一生を終えていくのか、その過程で介護の問題も、子育ての問題も、ある意味で共通のことなのではとわたしは感じるのです。
オランダの例ですと、老人性痴呆の人を3ヵ月家庭で介護したら1ヵ月病院に入ってもらうということで、介護をする方もとりあえず海外旅行でもなんでもできる。
いま、そのような仕組みをどうやってつくっていくか。また、ホームドクター制度も検討していく必要がある。
また、福祉サービスはアメリカやヨーロッパで急増していますが、これはNPOでやってほしい。
その代わりNPO法案を改正して税制上の優遇措置を拡大するなどは必要です。
介護保険制度にしても完全というものはないわけだから、やってみて悪いところがあれば遠慮なく直していく。
そのような姿勢が一番大切なのではないかと今のところは思っています。

朝日
介護の問題については高齢者の不安は大きい。なんとか家族で頑張って介護しようと思ってももう限界。
自民党のえらい議員さんのように、家族で介護するのは日本の家族の美風などといっているのではなく、家族を支えることも含めて、社会的に介護する仕組みをつくることが必要なのです。介護保険についてはスタート間際になっていろいろ仕組みを変えようとか、やっぱり税でやった方がいいとかの議論がでました。
今までは高齢者の介護は老人福祉事業として市町村が中心に税でやってきた。
つまり措置という制度ですから、行政の方はできるだけお金を使いたくない。判定する基準を極力絞ってきた。
だから、介護サービスの対象者が増えなかった。そういう問題を工夫するためにちゃんと保険料を払い、その代わり介護サービスはきっちりと権利としていただきますよという仕組みにつくられたのがこの制度です。
皆さんもぜひ十分に勉強して積極的に取り組んでいただきたい。また、入院して治療が一段落しても家に帰るわけにいかない「介護が必要な人」が入院しているため、医療費が高くなり、医療保険財政を圧迫しているわけです。
こういう人には新しい介護保険制度では介護施設に入っていただくという方法をぜひやっていかなくてはならない。
ホームドクターの話もありましたが、高齢者介護問題は、お医者さんも積極的な役割を果たして欲しいと思います。
自民党さんも日本医師会に甘いことばかりいわないで、時には厳しいことをいってほしいと思います。

桝屋
公明党としては、介護保険は当初反対しました。しかし、この4月からどうしてもやるんであれば、この件だけは見直しをしてほしいということをずうっといい続けてきました。
昨年10月から我々も与党になったわけですが、今一番考えなければならないことは、制度を円滑に導入するということだと思います。
いろいろ批判されていますが半年間保険料をとらないとか、一年間は半額にするということは慣らし運転だと思っています。現在受けているサービスが認定漏れで受けられないとか、今の制度に慣れていて新しい保険でうまくいくのか、ケアマネージメントというのがいかに利用できるのかということを考えると、慣らし運転は絶対に必要だと思う。役所も随分苦労をしたけれどもまだ不十分で、検討の余地はあります。介護保険制度の導入時点でわたしどもは反対したので、いろいろ批判はありました。朝日先生には怒られるかもしれないが、あのままで4月1日からやるというのが一番問題ではなかったかなと思っています、皆さんのご意見を伺っていきたいと思っています。

吉川
日本共産党は99年7月に緊急提案を発表し、新しい制度を発足させる以上は、介護サービスの確保や低所得者対策など最小限の条件整備が必要であり、これが実現できないのであれば、保険料の徴収は延期すべきだということを提案しました。
まずは、最小限必要なサービスを集中的に進めるという点で・特別養護老人ホームを増設して待機者を解消すること。
特別養護老人ホームに入れないお年寄りは我が党の調査によると10万人余りおり、これは重要なことです。
自治体に特別養護老メホームの設置を認める。土地取得など新しい補助を創設するとか、国が特別の財政援助を行う。
介護サービス提供については、周辺自治体の広域化がいろいろと進められているがこれらの人材確保についても特別の財政援助が必要であると思います。
これまでの老人福祉に対する国の負担分は2分の1から4分の1に引き下げたわけで、その結果保険料や利用料の負担が高くなったので、わたしたちは、国の負担総額を50%まで引き上げ、国民負担を4分の1に引き下げることを提案している。
また、保険料凍結は2年間で2兆円程度なのを、赤字国債で対応する必要はない。
国がゼネコンなどの公共事業などで50兆円、社会保障に使うお金が20兆円、このアンバランスを解消していくことによって可能です。

下平尾
次に最近の雇用問題についてどう考えるかをご発言ください。

山中
衆議院議員選挙が今年中にありますが、わたしは失職する可能性が高いのです。
今までの日本の職場の在り方は、終身雇用で会社に自分の一生を捧げるという意識がありました。
これからは仕事の意識の内容で評価される。ゼネラリストから専門職に変わっていくでしょう。
世界中の傾向です。ライフスタイルが変化している中で、特に今まで産業構造の中に組み込まれていなかった女性たちがどのようにして仕事を始めるか。
一つは家事の経験、子育ての経験、介護の経験といったものを企業として行うことはできると思うのです。
このような女性の起業家に対して党派を超えて金銭的なものを含めて支援することができたらいいなと思っております。
もう一つは、日本は製造業でもっていたのに、今製造業は大変です。ミシシッーピー州は農業国だったが、今はハイテク産業に変わった。
大学で産業化についての研究も行う。州、国がお金を出して職業訓練を行う、いままでの技術のうえに新しい方法で技術開発を行う者も育成する。
日本の支援は非常に具体性に乏しい、これからは意識の世代交代を含め、もう一度自分たちの足で立って歩くため考え、経済的自立を追求していかなければならない。

朝日
日本の経済構造を根っこからつくり変えなければならない。いま、産業の構造をつくり変える、あるいは社会を再分割し、再編成していく、そのためのリストラでもあるが、そこで一旦失職した人たちをどう再雇用に結びつけていくか。
そのための再トレーニングをどうするか、そこのところをきっちり守れるような、労働保護法を是非つくっていく必要があると思う。
一旦会社を辞めて1年とか2年とか大学で勉強し直して、再度挑戦する仕組みをつくる必要がある。
国と都道府県でお互いに知恵を出し合って行く必要があると思います。もう一つは、医療・福祉・介護の現場にはどんどん人が必要になってきます。
介護は重労働です。男性にも大いに入ってきていただきたい、新たな成長産業といっていいのか、医療・福祉・介護の職場の雇用拡大、これを積極的にやっていただきたい。
介護保険がうまく動いていくといろいろな産業が参入してくると思う。

桝屋
朝目さんと考えが近いなということを悩みながら発言したい。
今年は緩やかな景気回復と同時にまさに厳しい構造改革が同時にくるんだろうと思います。
自己責任は大事なことであるが、敗者復活ができるような仕組みが是非とも必要であると思う。
いかに新しい雇用を創出するか、医療・福祉・介護に加えて循環型社会の環境問題、これを第四次産業と考えています。
公明党は循環型社会づくり法案を先日国会に提案しました。もう一つは、少子化対策、女性の社会進出と子育ての両立、総合的な少子化対策を是非ともしていかなければならないと思います。
児童手当も中途半端な形で終わっていますが、これはまだ途中であり頑張りたいと思います。

吉川
若者に希望が与えられない社会、それでは21世紀が大変心配です。
わたしたちは、まずリストラ規制をやる必要があるとして96年に解雇規制法を提案しました。つまり、法律で大企業がやっているようなリストラを止めさせるということですが、政府は法案の制定を拒否して、労使で話し合うべきであって法律で規制するのは好ましくないという態度をとっているのですが、労使間で解決できないからこそ、ヨーロッパなどでは制度があるわけです。
政府がリストラをやる会社に財政的に支援する政策をとってきていることに怒りさえ覚えます。
サービス残業をなくすだけで90万人の新しい雇用が創出できるという試算があり、世界的にも非難されている長時間労働・残業を止めさせれば170万人の雇用が創出できるという試算もある。
わたしどもは、とりわけ違法残業であるサービス残業を止めさせることを積極的にやって雇用促進を図りたいということを、近いうちに国会に出すつもりです。
また、パート労働者の大部分が女性であり、真っ先にリストラにあう。労働基準法と憲法の外におかれているパート労働者の待遇を守らなければならない。

下平尾
これだけはいっておきたいことをどうぞ。

山中
男性の特性と女性の特性は違うが、人間としては平等である。
21世紀の日本を変える秘密
兵器は日本の女性であるとアメリカの友人がいっていたことを付け加えたい。

朝日
少子化対策というと、ともすれば出生率向上運動と捕らえがちだが、これからは男女が共同して社会をつくっていく男女共同参画社会を一つひとつ、つくりあげていくことが結果として出生率を高めることになると考えるべきである。

桝屋
少子化対策は中途半端過ぎ。税制改革をはじめ抜本的改革をしなければなりません。

吉川
日本の女性の政治参画をもっと進めていきたい。地方政治の場にも国政の場にも、共同参画ですから、男性も力を合わせて政治を改革していきましょう。

下平尾
ありがとうございました。これでシンポジウムを終わります。

(報告 浜田干恵子 企画部)

参加者の感想

○選挙のためではない考え方を聞けた
選挙のためのアドバルーンではなく、議員の方の考えや行動を垣間見ることができ、大変有意義なイベントだった。
150分という時間の中で、テーマが盛りだくさんだったため、個別の課題を深く議論することはできなかったけれど、「シンポジウムはテーマと全般的な考え方を提示してもらう場」であると考え、ここで学んだことを、各自が地域、家庭、職場に持ち帰り、さらに議論を深め、行動につなげていくのがわたしたちの宿題と考えてはいかがでしょうか。
「情報」を上手に取捨選択していく能力が一人ひとりに求められていると思います。
(O.K 福島市30歳)

○感じたことモロモロ
Tパネラーは、女2・男2、与党2・野党2とバランス良。
U地方分権は、財政分権なしでは有名無実だと思う。もっとも、金はもらっても使い方の知恵がなければ、投機的になり無益にもなる。
V介護保険制度は基本的には肯定。しかし、意図するところは国家財政の尻拭い的予算配分は明らか。
W『情無用』は資本の諭理。野球でいう”ナイスコントロール”無しでは、戦争も辞さないことは、20世紀の歴史が明示している。公正な規制が欠かせない。
X『真珠の首飾り』(ジェームス三木作・演)という芝居を鑑た。アメリカにも憲法9条を広める運動がある(オーバービー氏)。人類の求める希いは同じかも。憲法調査会が設けられたけれど意図はみえみえ。

(心から人間が求めるヴェクトルヘと希求する一人 福島市)

○今後の日本への不安
昨年の「男女共同参画社会に関する政策学習会」も大変勉強になりましたが、今回は、実生活に非常に密着した介護の問題、雇用問題など本当に切実な意見ばかりで、国会の先生方にはしっかり取り組んでいただきたいと思いました。
(高野功子 郡山市)

○介護問題に勇気づけられて
異なる政党の議貴の方から盛りだくさんの話をきいて、それぞれの思惑が見え隠れしてとてもおもしろかったです。
地方分権、公的介護、そして雇用の問題もわたしたちが、選択をし、声を挙げていかなければならないとの思いを新たにしました。
特に、介護の問題については、大学教授や国会議員という仕事を持ちながらも自分の問題としてとらえていらっしゃるのを聞いて、勇気づけられました。わたしの住む地域では介護はまだまだ嫁の問題です。
介護の窓口は婚家や実家に関係なく、子供のすべてが自分の問題の一部として考えるようになれたら、嫁の立場も心づよく自分を犠牲にすることもなくなると思います。久しぶりにふくしま女性フォーラムのシンポジウムに参加して、貴重な時間をもてたことに感謝しています。
新年度から会員になります。どうぞよろしく、
(菱沼 裕子 福島市)

○政党のオーラが伝わってきた
わたしは70歳の主婦ですが、政党同士の悪口の言い合いがなく、気持ちよくお話が伝わてきました。
とても良い会でした。
(匿名 福島市)

○注文あり
Tコーディネーターがテーマごとに発言者のまとめをいうと、個人の主観が入ってしまうと思う。
限られた時間をもっと発言者にまわすべきと思う。
U発言者の順序をときおり変えてみてはどうだったのか。言い放しではなく発言者間の討論がほしかった。
(匿名)

 

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