活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
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福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

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fax 024-548-8278

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■県議会のシステムを知る

今年度最初の学習会は、県議会事務局議事課にお勤めの中村勉さんを迎えて開催しました。中村さんは1973年に県議会の連言己者として採用されて以来、 26年間も議会事務局での仕事を続けており、議会のシステムや内部事情に詳しいベテランならではのお話をタップリ間かせていただきました。

学習会レポート

T福島県議会の概要
歴史ある福島県議会全国初の県会開催。1879年布告の府県会規則により、全国で県会が開催されたが、それに先駆けて1878年6月福島県独自の民会規則により、初の福島県会を開催した。しかし、この伝統ある福島県議会は、その期待される役割を果たしているか?
憲法上では、選挙で選ばれた議員で構成される議会は知事と対等の力を持つ。しかし、「議会傍聴レポート」にもある通り、議会がその機能を十分に発揮していない状況が見られるとの指摘もある。住民の不信感を払拭し、住民と一体となった議会を目指すために必要なことは何か。

@住民への情報公開を積極的に行う
本県では、今は議会の情報公開は行われていないが、議会改革検討委員会で、情報公開を積極的に進める方向で審議されている。

A議会と行政との関係
知事から提案された議案の審議や事務執行に対する監視が議会の役目だが、議会の受け身の態度が問題。議会が自発的に調査し、課題を見つけ提言を行えば活発になっていく。また、議会と執行部との対立だけでなく、歩み寄りも大切。情報交換を行い、真の政策討議になるような議論を期待する。何でも反対ではなく「チェック&バランス」。

B住民との関係地域から選出されている議員は、それぞれの地域の抱える問題に対し、全体的な視野に立った対応を考えなくてはならない。県全体の利益と地域の要望が対立する場面も多く、そのギャップに多くの議員は苦しんでいる。その点の理解も必要。

1議会の構成
議員数60
会派4(自由民主党、県民連合・公明、日本共産党、福島第1ネッ1ワーク)
議会の招集
定例会 年4回以内(2月、6月、9月、12月)
臨時会 知事が必要と認めたとき。
議会の会期当初予算審議は30日間。その他は15日間。臨時会は5日間

委員会
(1)常任委員会
それぞれ所管する部局の予算や条例の審査、請願や陳情の審査や事務調査を行う。議員はどれか一つに所属する。任期2年。
総務委員会:総務部・出納局・うつくしま未未博推進局・医大・議会事務局・人事委員会事務局・監査委員事務局
企画環境委員会:企画調整部・生活環境部福祉公安委員会:保健福祉部・警察本部
商労文教委員会:商工労働部・企業局・教育庁・地方労働委員会事務局
農林水産委員会:農林水産部土木委員会:土木部

(2)議会運営委員
会本会議の運営や議事の進行について、事前に協議をする委員会。13名

(3)特別委員会
常設でなく重要な問題が起きたときに設置する。常任委員会では対応できない時や、企業会計や普通会計の決算が出される時期に、特別委員会が設置される。一般には分かりにくいが、決算審査は予算の審議と同じように重要。他に今年度6月定例会から3つの調査特別委員会を設置。
◇首都機能移転等対策特別委員会14名
◇介護保険・少子高齢社会対策特別委員会15名
◇新世紀産業・環境共生社会対策特別委員会14名>

(4)総括審査会
本会議で審議を尽くせなかった問題、2つ以上の常任委員会にまたがる問題を質問する場。一問一答式。本県独自の制度で発足当時は毎定例会開催されていたが、平成9年からは2月定例会のみの開催となっている。議員の調査研究によっては活発な論議がされる機会の多い、傍聴にはお勧めの委員会。
(5)その他
ア 各派交渉会議会の運営以外の各会派間の連絡調整機関。各会派の実力者が集まる。
イ 政務調査審議会主に、中央に提出する意見書・決議等について協議する。
ウ 原子力発電安全対策等議員協議会原発の問題について専門に協議する。
工 議会改革検討委員会
今回の議会から設置された。マスコミの注目を浴びている。まず、情報公開に取り組む予定。


2.議会運営の基本的なルール
根拠になるルール(主なもの〉
(1)地方自治法
国の法律に定める大雑把な決まり事定例会の回数、定足数、表決、議事の公開、など
(2)福島県議会規則実際の議会運営に関わる細かい決まり事
会議時間
午後1時〜5時県の面積が広いので、遠くの議員への配慮。午前中に別の会議をする場合もある。
議案調査のための休会
議案の中身を勉強するため。
通告制
議員が質問等をする場合事前に知らせておく。
簡易採決
問題について異議の有無を語る。全員賛成が見込める場合。
起立採決
賛成する者の起立を求める。基本的な採決方法。

(3)先例・慣例による決まり事
議員の議席議長席から見て左側が与党の自民党、右側が野党。議員席の4番と42番は死に番といって縁起が悪いため議長を4番、副議長を42番に充てている。

標準会議日程
順序が決まっている。議案提出の翌日は議案調査のための休会がある。代表質問と一般質問との間にも質問の重複を避けるため休会が入る。
議員の発言
代表質問2日は60分、その他は30分一般質問20分再質問1回につき5分で2回まで

以上3つのルールに従って議会が運営されていく。知事が定例会の開催日を2週間前に県報に公告し、1週間前に議会運営委員会が開かれ、会議日程が決められる。


U議会審議の流れについて
1開会から閉会まで
(1)開会日午後1時開会知事からの提案理由の説明
(2)代表質問2日間交渉会派(自民党、県民連合・公明、日本共産党)に限る。初日2人、2日目1人。順序は6月、9月、12月は輪番制。答弁は知事が全て答えるのではなく、各部長も答弁する。
(3)一般質問2日間通告者は全て質問できるが、1日5人まで。会派の数の割合で質問者が巧く割り振られている。多数会派順。
(4)常任委員会部局毎に実質的な審議。午前11時開会。
(5)特別委員会会場の都合で3つの委員会が一度に開けないので、午前10時30分からと午後1時から開会。
(6)総括審議会特別委員会の翌日に2日間開催(2月定例会)午前10時30分開会。
(7)閉会日委員長報告、討論、採決。


V住民と議会との関係
1請願と陳情の違い
請願
 その案件について議会で意思決定がなされる。本会議で採決をする。採択の有無を通知する。乱発を防ぐため紹介議員が必要。請願の方が有効。
陳情
 意思決定がなされない。議員には件名のみ回覧されるが回答はない。
2会議の公開
地方自治法によって公開するように決められている。福島県は本会議はもちろん、常任委員会も公開している。(他県よりも先進的)
3県議会の広報
会議録(本会議のみ)の作成は、速記者が4人しかいないので、時間がかかる。次の会期までに完成させる。155部。配布先は各議員、大学等研究機関、県政情報センター、図書館など。常任委員会の記録は、要点筆書己の記録のみ。「県議会報」の発行420部。残部があれば提供する。発行時期の遅れが課題であり、事務局体制の強化がその解決につながるはず。ラジオ福島での「代表質問」の実況中継や地元新聞への掲載がその補強になっている。今のところ「県議会だより」は発行していないが、今後検討される。他県でのインターネットでの実況なども参考に。広報が「わかりやすい議会」への第一歩と考え充実させていきたい。



質疑応答

Q 陳情書の扱いについて
A 「件名」が一覧として全員に配布される。年間200件に及ぶ。議長には趣旨説明がされるが、採決などはされない。請願は紹介議員が個人一人でも提出できる。

Q 議員の報酬は休会の日も出ているのか。
A 数年前までは、休会の日も旅費や宿泊費も出していたが。平成10年度からは休日のの休会には、旅費を出していない。議案調査のための休会には旅費を出している。

Q 議員の調査のためのスタッフはいないのか。
A 国会議員には秘書がいるが、県会議員にはいない。各県の議員からスタッフの要望は出ているが、自治省が認めていない。実際の費用は、議員の歳費(報酬) から支出しているが赤字になるようだ。その他各会派に交付されている県政調査費を利用している。その使い途は詳しくはわからない。議員からの調査依頼は議会事務局調査課11名で引き受け、関係部局に出向いてその調査の仲立ちをしている。職員一⋯人当たり議員5〜6人なのでかなり人手不足となっている。大きな会派では、白ら人材を調達しているところもある。

Q 議員立法の必要性を言ったが、そのための議員の労力は大変なものになる。まずそのスタッフ不足を解決しなくては難しい。熱心に政策立案を進めている議員はいるが、議貴だけでは行政能力が不足している。それを補う行政スタッフを充実させれば議員立法もありうると思うかどうか。
A 東示都議会では人材が充実しているので、それが可能だが、福島県の状況は難しい。自主的に学習会を開いているところもある。今は、条例の立案ではなくて、政策提言あたりから切り開いて行くしかないのでは。

Q 代表質問や一般質問の中身は公開できないのか。
A 日程的に難しい。質問者は開会日に決まるが、質問内容は質問当日の朝でないと分からない。質問に効率よく回答を準備するために、執行部が質問者に事前に聞き取りを行い、質問項目を取りまとめ、答弁書を準備する。それが届くのが当日の朝なので、事前に傍聴者へ配布することは無理。

Q 特別委貴会の内容はどのようにして知ることができるのか。
A 今回設置された委員会は9月から実質審議に入るので、マスコミの情報や傍聴で聞き取るしかない。記録はかなり時間が経過してから作成される。

Q 委員会の内容はデーブで記録されているのでは。
A テープでは会話がよく聞き取れないし、話の内容と記録が食い違うことも有り得るので要点記録しか公開しない。

Q 資料の中に、議員構成の女性と男性の比率が分かるものがあるとよかった。
A 女性議員2名(過去最高)3.3%

(報告者 長谷川百合子)

 

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