活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
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■県立高校共学化を考える分科会


福島県の県立高校共学化取り組み進度について
各校の回答への分科会見解

ふくしま女性フォーラム「県立高校の共学化を考える」分科会では、福島県で現在進行中の、県立女子高校・男子高校(一部別学の学科を含む)の共学化について考えようというフォーラムの会員たちが集まって、1999年2月より活動を行ってきました。
 伝統ある別学高校の共学化についてはさまざまな意見・感情が県内でも渦を巻いています。ふくしま女性フォーラムの会員の間でも賛否両論あるでしょうし、分科会のメンバーの間でも、必ずしも意見はきっちりと一致しているわけではありません。
 しかし、そこで問われなければいけない重要な問題の一つは、「ジェンダー」の問題であるはずです。学校教育の中での両性の平等をどのようにして達成していくかということは、「男女共同参画(gender equality)」という社会全体に関わることがらの中でも、大きな部分をなすものです。別学高校の共学化の問題も、性別の問題に関わる以上、後期中等教育という学校教育の特定のステージにおいて、どのように「ジェンダーの衡平」を達成していくのかという観点から考えられるべきでしょう。
 そしてまた全国を見たときに、共学が100パーセントのところでも決して学校の中での「ジェンダーの衡平」は達成されていないことを考えれば、共学化の問題は「よりよい共学をどのように作るか」という問題でもあるはずです。
 県立高校の共学化を、単に形だけの共学化に終わらせないために、「よりよい共学化」とするために、わたしたちは何を考えたらよいのか、わたしたちに何ができるのか――微力ではあったと思いますが、分科会で試行錯誤してきたそのプロセスを、一部なりともみなさんにもごらんいただきたいと思います。

概観

◆アンケート結果の概観

I 全体的な構想について
 共学化への取り組みは、もっとも早い磐城女子高校で、リミット(2001年4月)より3年5ヶ月手前からスタートしています。非公式ではありますが、安積女子高校の委員会発足も同時期という情報がありました。これに比して、両男子高校の取り組みは遅く始まっています。安積高校では磐城女子より約1年半も遅れています。
 また、どの学校も共学化の構想・理念があってそれを具体化しているというのではなく、個々の問題に対応している途中の段階という印象でした。

II・III・IV ハード・ソフト面について
 ソフト面では、男子高校がスクール・アイデンティティの根幹と言える校名・校歌等を変更する予定がないのに対して、磐城女子では変更または検討中という回答になっています(安積女子も変更を検討中という情報があります)。変更しない理由は両校共に、「特に支障がないから」。そのほか、安積高校の、「カリキュラム変更予定なし」「課外活動に支障なし」という姿勢が目立ちます。

V その他
 今回、普通はあまり問われることのない名簿の問題や女性教員の割合などについても、各高校に訊いてみることにしました。これらについて「検討中」という回答が多かったのですが、本当に検討中なのだろうかという疑問は残ります。(安積高校は非常に素直に「名簿については検討していない」と回答してくれていますが。)もっとも、今回質問をぶつけてみることで、今後検討に付されるようになるのであればいいのかも知れませんが。

◆これで大丈夫? 現男子高校の取り組み

 今回のアンケートの結果でわかったことは、両男子高校は委員会を作る時期も遅く、校歌・校章なども変更予定なし、さらに安積高校は「カリキュラム変更予定なし」「課外活動に支障なし」と、結果的に、あまり共学化や、共学化後の自校をどう作っていくかということにエネルギーを注いでいないように感じられます。
 もちろん、エネルギーを注いだから、いろいろと変更を加えたからいいものができるとは限りません。しかし、女子高校(今回は磐城女子高校のみでしたが)がかなりさまざまな手をかけ、「新しい学校にして男子生徒を迎える」という姿勢がうかがわれるのに比べると、こうした男子高校の取り組みの姿勢には、あまり女子生徒を積極的に迎え入れようというところが見えてきません。「変えたくない男子高校」「変わらざるを得ない女子高校」という対比が、控え目な回答の中にもうかがわれる今回の結果だったと言えます。

◆共学化のプロセスも同等に

 こうしたところからするに、今回の共学化が、結局「女子高校にさまざまな負担をかける共学化」になってしまっているのは間違いのないところのようです。
 「女子高校だけ校名や校章を変えるなんて不公平」という声は意外に多いようです。「だから共学化をしない」のではなくて、ともに新しい学校に生まれ変わるために、両方が話し合って校名を変えるなどの方向があってもよいのではないでしょうか。
 この場合、一校だけで考えていたのではうまく行かないように思います。安積高校と安積女子、磐城高校と磐城女子という各地域で組になっていた男子高校・女子高校の間に県教育委員会が入って、調整役としての役目を果たすことはできないでしょうか。

◆実験もしてみては

 混合名簿の導入などはこれを機会に実験もしてほしいところです。新しい環境でこそ、これまでの慣習に縛られないでできることもあるはず。そのためには、各校に任せてばかりではなく、ここでも県教育委員会のイニシアティブが部分的に発揮されていいのではないでしょうか。

◆早期の取り組みで、安心して受験できる体制づくりを

 リミットまで1年半を切った時点で「検討中」という項目が全体的に多いのは、受験する側にとってはかなり不安が残る今回の「共学化」です。 これから受験する中学生たち・その親たち、あるいは地域住民はどのように考えているのでしょうか。
 今後共学化を迎える高校には、ぜひ早期に取り組みを始め、安心して受験生が学校を選択できる余裕を与えてもらいたいと思いました。これからの「共学化」が「よりよい共学化」になることを要望したいと思います。

アンケートへの各校の回答

※読みやすくするため、元の選択肢式の質問を記述形式に改めてあります。
 I 全体的な構想について 

Q1 学校の教育方針について

1. これまでの貴校の教育方針はどのようなものでしたか。概略をお書き下さい。

※安積、安積女子、磐城、磐城女子、各校の回答は省略。

2. 共学化にあたって、これまでの学校の教育方針などを変更する予定がありますか。

安積 : 変更なし
安積女子 : 回答なし。(※以下の質問について、安積女子はすべて回答なしなので省略)
磐城 : 検討中。
磐城女子 : 検討中。

Q2 共学化にあたって、共学化のための目標・標語・イメージなどをお考えになりましたか。

安積 : これまでのものでよいとのアンケート結果報告があった。(*)
磐城 : 検討中。
磐城女子 : 検討中。

(*)これまでに共学化のための標語等が学校にあったとは思えないので、何かの勘違いと思われる。

Q3 共学化を進めるにあたって、教員で委員会等を組織されましたか。それはいつですか。

安積 : した。(平成11年の6月頃)
磐城 : した。(平成10年の10月頃)
磐城女子 : した。(平成9年の11月頃)

→SQ3−2 作られた委員会には、どのようなものがありますか。名称をお書き下さい。

安積 : 共学準備委員会、制服検討小委員会、施設設備検討小委員会、学校案内小委員会
磐城 : 男女共学化課題検討委員会
磐城女子 : 男女共学条件整備校内委員会 以下の4つの小委員会からなる。
 ・総務小委員会
 ・施設設備第1小委員会
 ・校名等検討小委員会
 ・教育内容検討小委員会(施設設備第2小委員会を兼ねる)

→SQ3−3 委員会の構成員を決めるに際して、留意なさった点がありましたら、お書き下さい。

安積 : 関係の分掌を考慮。
磐城 : 校務分掌等に配慮。
磐城女子 : 校務分掌等に配慮。

Q4 共学化にあたって、入学者の男女定員を考えておられますか。

安積 : (回答なし)
磐城 : 考えていない。
磐城女子 : 考えていない。

 II 施設について 

Q5 共学化にあたって新設・改修等が必要と思われる施設についておうかがいします。

1. すでに新設・新築・改修などが終わっている学校の施設はどのようなものですか。

安積 : (回答なし)
磐城 : 県教育委員会と検討中。
磐城女子 : 県教育委員会で計画。

2. 新設・新築・改修などを計画または予定している学校の施設はどのようなものですか。

安積 : トイレ、更衣室、部室。
磐城 : 県教育委員会と検討中。
磐城女子 : 県教育委員会で計画。

 III 校則・校章・制服等について 

Q6 共学化にあたって、学校の校則・校訓などを変更・修正または新規に定めることなどがありますか。

安積 : 検討中。
磐城 : 校則・校訓を変更・修正または新規に定めることを考慮中である。
磐城女子 : 校則・校訓を変更・修正または新規に定めることを考慮中である。

Q7 共学化にあたって、これまで男子校であったなら女子の制服、女子校であったなら男子の制服を新たに定めますか。

安積 : 検討中。
磐城 : 検討中。
磐城女子 : 検討中。

Q8 共学化にあたって、校名を変更する予定がありますか。

安積 : (回答なし)
磐城 : 校名を変更する予定はない。
磐城女子 : 校名を変更予定で、現在審議・検討中である。

→SQ8−1 Q8で1・2とお答えになった学校にお訊きします。校名の変更については、どのような手続きで行なわれましたか、または検討なさっていますか。

磐城女子 : 生徒・保護者・同窓会の希望を聞いて検討中である。
(付記として「※校名については県教育委員会の審議を経て県議会で決定することとなっている」)

→SQ8−2 変更する、または変更しない理由をお聞かせ下さい。

安積 : (回答なし)
磐城 : 特に支障がないから。
磐城女子 : (回答なし)

Q9 共学化にあたって、校歌を変更する予定がありますか。

安積 : 校歌を変更する予定はない。
磐城 : 校歌を変更する予定はない。
磐城女子 : 検討中。

→SQ9 変更する、または変更しない理由をお聞かせ下さい。

安積 : (回答なし)
磐城 : 特に支障がないから。

Q10 共学化にあたって、校章を変更する予定がありますか。

安積 : 校章を変更する必要はない。
磐城 : 校章を変更する必要はない。
磐城女子 : 検討中。

→SQ10 変更する、または変更しない理由をお聞かせ下さい。

安積 : (回答なし)
磐城 : 特に支障がないから。

 IV 正課・課外活動について 

Q11 共学化にあたって、既存のカリキュラムを変更する予定がありますか。

安積 : カリキュラムを変更する予定はない。
磐城 : 検討中。
磐城女子 : 検討中。

Q12 共学化にあたって、課外活動の運営に変更が生じるとお考えですか。

安積 : 生じるとは考えない。
磐城 : 生じると考える。
磐城女子 : 生じると考える。

→SQ12 Q12で「生じる」とお答えになった学校にお訊きします。どのような変更が生じるとお考えでしょうか。

磐城 : 部の再編成、予算の確保。
磐城女子 : 運動部の再編成、新設部の予算の確保。

 V その他 

Q13 共学化後の学級編成(共学学級にするか、男女別学級にするか等)はどのようになさいますか。

安積 : 検討中。
磐城 : 検討中。
磐城女子 : 検討中。

Q14 共学化後の生徒の名簿についてうかがいます。共学化後、男女混合名簿を導入なさいますか。

安積 : 名簿については検討していない。
磐城 : 検討中。
磐城女子 : 検討中。

Q15 新しく入学してくる女子生徒(男子校の場合)または男子生徒(女子校の場合)の進路指導について、どのような手だてを考えていますか。

安積 : 進路指導について特に学校として新たな対応をする予定はない。
磐城 : 進路指導について特に学校として新たな対応をする予定はない。
磐城女子 : 進路指導について特に学校として新たな対応をする予定はない。

Q16 男子校にお訊きします。新たに女子生徒が入学してくるのに伴って、女性教員の割合を増やす予定がありますか。

安積 : (回答なし)
磐城 : 検討中。

 VI そのほか、自校の共学化について、何かお考えになっていることがありましたらお聞かせ下さい。 

安積 : (回答なし)
磐城 : 特になし。
磐城女子 : 特になし。

 

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