活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
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福島大学 行政政策学類
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■ドメスティック・バイオレンスを考える


講演要旨

◎「女のスペース・おん」とは1993年春に札幌で設立した女性のためのネットワーク事務所です。1960年代後半にさまざまな分野で女性運動に関わった仲間が、経験や情報、人的ネットワークを一つに集めた拠点を作りたいという願いから誕生しました。

◎活動が始まって93年の3月から相談電話を開設、2人の専従スタソフを配置しました。直後から相談電話が殺到し、当事者が事務所に駆けつけました。背中や顔にさまざまな打撲の跡がある女性や、頗に傷がある子供。私たちの事務所が救急病院なのか、警察なのかわからない時期もありました。開設後、日本の社会での女性の問題が明らかになりました。

◎女性への暴力の顕在化。95年、国連主催の北京女性会議が開かれました。会議の行動綱領でもっとも重要だったのは、「女性に対する暴力の根絶」で、女性への暴力の根本的定義がなされました。女性への暴力を私たちは「性暴力」と言っていますが、これは女性ということだけを理由に行われる全ての暴力のことです。性暴力は大変範囲が広く、社会的、文化的な構造を元に発生しているものと定義づけられました。

◎性暴力とは北京女性会議では、性暴力が分類・定義されました。一つは国家間による戦争、民族紛争による女性への暴力。ボスニア・ヘルツェゴビナで「民族を根絶やしにする」と、女性がレイプされました。国家間の軍事紛争が起きると、真っ先に犠牲になるのが女性です。日本は戦争中、東アジアで女性を性的慰みものとして強制動員しました。国家間の性暴力は長い時間をかけて女性である当事者を苦しめています。二番目に定義されたのは、社会的な状況での女性への暴力。日本の男性は世界で一番外国の女性を売春の対象として買っていて、国際的な憤激が起きています。女性たちの体を蹂躙(じゅうりん)する国際売春をどう断ち切るかが問題です。

◎学校内での性暴力、セクハラ大学では、アガデミック・ハラスメントという言葉が一人歩きするくらい、女性の研究者や学生がセクハラを受けています。学校の中はブラックボックスで、小学校から、中、高校、大学までのあらゆる場で女性が人権侵害を受けています。保護者、学校が問題を公にしないため、表面にでません。今後一番の問題は学校の中での性暴力の克服です。

◎ドメスティック・バイオレンス(DV)。北京女性会議で一番熱い議論が展開されたのは、最も親密な関係での暴力(DV)でした。状況改善に大きな役割を果たしたのは、声を上げてきた当事者(サバイバー)でした。東県都の調査では、2人に1人が言葉の暴力を受けた被害を、3人に1人が物理的暴力を受けています。DVが最も怖いのは、女性の生きる力を奪ってしまうことです。閉鎖的で遮断されていて、外に分かりにくい暴力で、肉体的・精神的暴力のほかに、経済的支配や社会的孤立も含まれます。

◎駆け込みシエルター女性の安全確保には、24時間訴えられる電話窓口・逃げ込める場所の確保・安全に離婚手続きができること、が大切です。私たちは加害者との関係が断ち切れる、独立の民間シェルターを開設しました。非暴力、非差別、当事者の意思尊重という三つの理念で、安全を確保して再出発の準備をする。シェルターでは誰でも快適に暮らせるようにしています。

◎DVと児童虐待DVには児童虐待が起きている例が多いのです。妻だけでなく、子供にも拒食症、記憶喪失などの症状がでています。現在はシェルター生活対応の生活保護や、広域措置の対応も進みましたが、決定的に不足しているのは、安心して逃げ込める場所が少ないこと、男性を処罰する法律が少ないこと。再出発に当たっては、女性の経済的自立も課題です。

私たちの活動は、女性が経済的に自立し、個人として自分らしく生きるように、日本の社会を根こそぎ作り替えていくこと。日本の社会を新しく作り替える、大きな革命的仕事を、当事者と共にやっているんだと思います。

(報告者 藍原寛子 広報部)

参加者の感想

今の幸せに感謝
最後に話された歯科医の奥さんの話は信じられない。35年以上の忍耐の生活。子供たちのことや世間に対する諸々を考えると抜け出せなかったのでしょうか? それとも「金縛り」から逃げ出せない状態だったのかも。わたしにはとても理解ができないことです。でも、死ぬ前に抜け出せたのはせめてもの救いです。本当によかった。わたくしごとですが、現在の自分は本当に幸せで感謝の気持ちでいっぱいです。
(高野功子 郡山市)

すべての男性が暴力を振るうというものではないということを前提としての近藤恵子さんのお話であったと思いました。わずかの男性でも弱いものにに力を振るうということはやはりDVであることを理解できました。それによって苦しんでいる女性を救う対策が早急に必要であると思います。
(F.M 59歳)

総会にふさわしい取り組みでした
WFF総会で、「暴力」に取り組んでいる近藤さんをお呼びしたことはすばらしいことです。「暴力」への取り組みが日本ではすっかり遅れたこと、福島県にはシェルターもないことが残念です。インターネットに情報がいっぱいあります。外国のサイトヘもつながっていますよ。総理府男女共同参画室には、国連の取り組み、日本の取り組みの経緯が掲載されています。また、咋年国がはじめて行った調査結果も出ています。WFFのこれからに期待しています。
(山口哲子 福島市)

身勝手で優越感ばかりの男性が多いのはとても残念なことです。ただ、(先生は)男性に対して多少固定観念をお持ちの上でのお話だったような気がしました。 DVが実際に多いというのは認めますが、(わたしは少しだけ雅学をかじっているので)男性もいっぱいいっぱい生きています。逃げても追いかけてきてつかまえ、つれもどすなどということからも分かるように、男性は頭は固いし、女性に依存している部分が多いのです。逃げている先を追跡されるので住民票を変えられないということは、自分も変えたいと思っているので実感できました。DVが起こっているところでは子供の虐待も併発しているとも聞きました。今の子供たちの犯罪やいじめなどもこの辺りからきているのではないかと感じました。
(匿名)

テーマが重い大切なテーマだと思いますが、一般公開の総会言己念講演としてはちょっと重かったカなという気がします。
(匿名)

励まされました
素晴らしい講演をありがとうございました。分かりやすく、熱意と温かさが伝わるお話でした。わたし自身、DVやアカデミック・ハラスメントのサバイバーとして、このような運動に携わることができたらという思いがあります。励まされました。福島にもシェルターや支援ネットワークが充実していくことを願っています。腹が立つのは、犯罪者側の社会的制裁があまりにもないことです。小学校でのレイプ事件でも、被害者側の一家が引っ越しされたとのこと。犯罪者側にその犯罪性を十分認識させ、更生させるというのは、気の遠くなるような話なのでしょうか。
(匿名)

加害者の再教育を
加害者に対する再教育の必要性を痛感しました。アメリカでは、レイプ犯の再教育を刑務所で、ボランティアなどを使って行っているそうですが、日本でもそのような機関ができる動きなどはないのでしょうか。
(匿名〉

切実な問題
新聞などで見聞きしておりましたが、本当に身近に接している方のお話を聞いて切実な問題であることを実感しました。今後はシェルターを増やすと共に、暴力を振るう男への法的な介入ができるような社会を是非つくっていかなくてはならないと思います。
(匿名)

自分にも今
自分にも今降りかかっている問題なので、大変感銘しました。
(匿名)

普通の女性でも
DVから逃げるのはむずかしい。ならば、身体に障害をもつ人が逃げるのは更に難しいだろう。そういった人たちのSOSを受け止める有効な手段は?
(匿名)

 

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