活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
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福島大学 行政政策学類
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■未来館フェスティバル県民参加企画ワークショップ報告


男女共同参画条例PT

チーフ 浜田千恵子  司会 佐藤文子

「実効性を伴う男女共同参画推進条例(仮称)にするには」 

第1グループ
「男女平等の視点に立った社会制度・慣行の点検について」    参加者10名

チーフ:金子恵美(保原町議)
サ ブ:岩橋香代子(北会津村議)
スタッフ:菅野芳子(フォーラム運営委員)

 日本国憲法には、両性の平等と婚姻の際の合意がうたわれ、雇用機会均等法や育児休業法が成立した今、タテマエとしては、私達は、男女平等に社会参加をし、家庭をつくり維持していくことになっている。しかし、法律の中にも、依然として女性差別を生み出すものがみられ、例えば「家族」に大きく関係する民法では、婚姻年齢制限や、夫婦同姓の規定などがあり、改正すべき点として検討されている。 そして、私たちが家族生活を送る時、また、地域活動を行う上で、法律上定められていることとは別に「社会的事実」として観察することのできる慣習・慣行が数多くある。
 そういった点から、地域の特性を理解した上で、地域のなかにみられる慣習・慣行の点検をし、その改善策を検討していく必要があり、福島県男女共同参画推進条例(仮称)には、大きな期待が寄せられている。
 今回、第1グループでは、特に、各地域に見られる女性差別をうみだす慣行・慣習について取り上げ、意見を交換した。

 参加者は、スタッフをいれて、福島市から3人 郡山市からの1人 保原町から5人 北会津村から1人の合計10名で、都市部と農村部との比較をしながら、討議が進められた。
 参加者の中には、男女「差」は感じるが、「差別」を感じたことはないという意見もあり、あらためて、ジェンダーとは何かについて確認をする必要があると感じた。それぞれの地域では、伝統的に男性のみが参加した祭事や行事があるが、最近では、子どもたちの参加のなかで、男女差が少なくなりつつあると認識でき、都市部では顕著であるという意見が出た。
 農村地域では、「家」制度が色濃く残っているところが多く、「嫁」として扱われ、「個人」として尊重されないことが指摘され、今後「世帯単位」ではなく「個人単位」という考え方を 制度のみならず、地域、家庭のなかで定着させる必要があるが、条例にも、その重要性をうたうべきであるという意見で一致した。
 また、長年慣れ親しんだ伝統文化の中には、男女が等しく社会的自立をする権利を奪っているものであるという認識をすることは、難しいものもあり、時間をかけての意識改革が必要である。地域の実態を調査することは、啓発活動としても有効で意識改革につながることから、その位置付けをきちんとすべきであるという意見があり、各自治体、各機関での、調査、研究を支援するしくみと調査結果等の情報提供の必要性について話し合われ、条例を、より具体的な施策につなげることができるようにすべきであるという意見で、グループ討議は締め括られた。


第2グループ
「意思決定過程における
女性の参画の促進」
参加者8名(うち市町村職員3名)

チーフ:畑 洋子(フォーラム運営委員)
サ ブ:駒崎ゆき子(郡山市議)
スタッフ:山崎捷子(フォーラム運営委員)
 全国レベルで女性議員の数が最下位である福島県。人口比率からいえば女性のほうが多いのに、議会、委員会や審議会、行政における上級管理職が少ない。意思決定の場に女性が出ていないと意見が反映せず、結果として男性のみの偏った考えが決定実行されていく。
 それを踏まえて、現実には当て職が多く、肩書きがないと女性がなかなか参画できない実態がある。県レベルの審議会などでは同じ名前の男性が23%も占めている。男社会の中に女性が入り込むことを、行政が毛嫌いしているのではないか。
 民間の女性は学習しているし、進んでいるのだが現実にはタイアップできない。また、女性も審議会委員になったからといってきちんと意見が言えないようではマイナスとなる。などの意見が出された。
 そこで、そこをどうしていくかということで、行政は外部から言われないとわからない。たとえば、@白河市の条例は市民公募である。
Aこれまでは行政主導だったので市民条例などを作り、積極的に出していく必要がある。
Bまた、議員と行政そして市民団体の連携が大切である。
 男女平等は、戦後いろいろな法整備ができたが、今日・明日すぐに実るものではない。少しでも早く男女平等社会にしていくためには、それぞれの立場の人が連携して共働していく必要がある。


第3グループ
「家庭生活と職業生活の両立支援」
  参加者7名(うち男性1名)

  チーフ:昆 久美子(川俣町議)
  サ ブ:塩 史子(広野町議)
  スタッフ:佐原満喜子(フォーラム会員)

 当グループは少数ではあったが、それぞれ体験を踏まえた問題意識を持ち寄り、超難問のテーマに挑みました。
 簡単な自己紹介・討議のテーマ主旨を説明の後、メモ用紙を配り、めいめいが考えていること、問題点を記入してもらった。それを、
「イ」 行政の施策としてやってほしいこと
「ロ」 事業者に取り組んでほしいこと
「ハ」 市民意識、家族の理解の問題、努力目標
に分ける作業を進めながら問題点を確認しあった。その結果、「ハ」は、身近な問題だけに多くの問題点が出されたが、これを討議していると2泊3日ほどを要するということになり、かつ条例化による実効性は薄いと思われたので、「イ」と「ロ」に論点を絞り込んだ。
「イ」
・ 子育て支援施設の更なる充実
特に産休明けから預けられる保育所・学童保育所・給食センターなど)
・ 施設や介護保険制度などの利用を促進するPRを強化
「ロ」
・ 多様な労働形態の導入
・ 男女共、育児・介護休暇制度の確立
・ 休職後の再雇用制度の導入
県で積極的に指導して欲しいという意見が出たが、景気低迷の中、義務付けることは難しいのではないか、事業者側の協力を望みたいという共通認識に至った。

 討論の中で、女性が家庭と職業を両立させる方法にもっとも適したパート労働は、もっと見直されるべき。終身雇用が崩れつつあり、男にとっても、若者の職場としても今後増える形態であり、パート労働を税制や賃金保証で正当に評価する制度が必要ではないかという意見が出された。
 また、自営業における家事労働と賃金労働の明確化、特に農業に従事する女性の年令や税制の不備は、担い手が女性に移っている現状から早急に改善が必要など、中身の濃い討議となった。時間が足りなかったのは残念。
 県の条例はいま、ツメの段階。ある意味で条例は「魔法の杖」。少しでも実効性を引き出すために、参加者の一人でもある神山県議にぜひ頑張ってもらいたい。



第4グループ
「苦情処理」 
参加者8名(うち市町村職員2名)

チーフ:辺見美奈子
サ ブ:赤城揚子
スタッフ:武藤みや子

苦情処理機関について、ふくしま男女共同参画プランでの取り扱いは規定なしとなっていますが、福島県男女共同参画推進条例(仮称)に関する方部別意見交換会での議論では、@施策全般にものが言える機関が必要、A県土が広い福島県の地域性から地域ごとに苦情処理機関を設けるべきとの内容となっていることから、既存の相談機能の活用で対応できるかどうか会津若松市女性相談委員の有馬ミトメ氏に相談窓口の現状と新しい体制について考えられることなどを発表していただきました。
 発表で明らかになった事は、相談窓口の存在があまり多くの人に知られていない現状であり、最近ではDV関係の相談が圧倒的に多くなって、それに伴い離婚の件数も激増している。またこの状況は今後益々増加一途をたどると予測。また、そこから発生する多くの問題は多方面にわたり、DV問題などはその根が深くDV法にも問題点があるなど相談員の悩みは多く既存の体制では相談員相互の連携が取れにくいなど充分な機能が発揮しにくいのが現状との切実な状況が報告されました。
 その後の参加者との意見交換会では、「DV法は施行されたがザル法と言われていて法の見直しが必要」、「加害者には罰するだけでなく再教育する機能が必要でDV法の中に盛り込むべき」、「女性には小さい時からの人権教育が必要」などDVに関する意見が多くを占めました。
また自治体の女性課の担当者からは、「行政の現在の制度の中では限界を感じる」、「既存の相談機能ではなく男女共同参画社会の実現に向けて、行政に対する個別具体的な苦情の申し立てを契機に、行政のあり方を調査し、構造的な問題がある場合にはそれを改善する意見を表明するシステムであるオンブズパーソン的な機能を確立する必要がある」など自治体での男女共生プラン策定後の問題点も提起されました。
 今回の取り組みで明らかになったことは、ふくしま男女共同参画プランの実効性を確保するためには、条例策定の中に施策に対する苦情や人権救済措置こそ最重要項目として検討し、盛り込まなければならないとの結論になりました。

女性に対する暴力(DV)PT

「DV加害者の再教育〜アメリカの実態から」
DV加害者の再教育について昨年アメリカ合衆国で調査・研究をしてきた沼崎一郎さん(東北大学助教授、文化人類学)を迎えて、標記テーマでのワークショップを開催しました。日本におけるDVへの取り組みは、昨年4月に暴力防止法(DV法)「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」ができたばかりで、加害者の再教育はこれからの課題です。その意味では、今回のワークショップは今後の取り組みに大きなヒントを投げかけるものでした。以下はワークショップの内容紹介です。

1.どのような行為がDVとなるのか
参加者から具体的な行為をあげてもらい、DVを分類。「ことばによる暴力」(ばか、死ね、役立たず、くそばばあ、田舎者、おばさん、ブス・デブ・グズ・ノロマ、女のくせに生意気、など)「精神的暴力」(無視、行き先・帰宅時間を言わせる、携帯の着信メール確認、妻が大切にしている物を壊す、ペット虐待、孤立させて人間関係を夫のみに制限する、浮気・不倫、など)、など

2.DVに関する誤解と理解
「ストレスがたまってある時爆発する、ストレス発散がへたな人が暴力をふるう」は誤解で、実態は、「人間関係は上手、近所でいい人、いい父親、まじめな会社員など」外づらと内づらが違う人がふるう
「加害者は病気」は誤解で、実態は「得するから、自分のパートナーをコントロールする手段として使うため」。つまり、暴力は本人の選択によるもの、学習したもの。
暴力とは、「相手がしたくないと思っていることをさせる」「相手がしたいと思っていることをさせない」行為。つまり、相手が望まないにもかかわらず、相手を自分の思い通りにさせることが暴力である。加害者は相手の行動に敏感で相手の気持ちに鈍感、自分の行動に鈍感で自分の気持ちに敏感。

3.DV加害者男性のための治療モデルの分析―フェミニズムを支持する男性カウンセラーの立場からー(アメリカの翻訳資料)
「フェミニズムを支持するモデル」では、権力と支配の問題がDVの核心だという観点から、加害者男性に対する治療的介入の対象となるのは、身体的な力、言葉による脅し、威嚇的なふるまい、心理的な暴力などを用いてパートナーを支配しようとする行為そのものである。暴力とは、相手がしたくないと思っていることを相手に強いる行為、相手がしたいと思っていることを妨げる行為、そして相手を怖がらせる行為の全てを含む。加害者男性が暴力を振るう理由として何を口にするかではなく、彼の行為が妻に対してどの程度の支配力を発揮しているかに注目して、DVを分析する。治療的介入の初期には、暴力的で支配的な行動を自覚させ、それを止めさせることに重点を置くが、治療的介入が進んだ段階では、性差別的な態度を変容させることに重点を移す。(詳細な教育内容については、紙面の都合で省略)    (文責 山口)

 

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