活動紹介

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■夫婦の姓を考えるシンポジウムー男女の姓と生き方を考える

学習会レポート

開催日時 2002年2月23日(土)
場   所 男女共生センター

県男女共生センターとの共催で開催した「夫婦の姓を考えるシンポジウムー男女の姓と生き方を考えるー」の概要は次のとおりです。

パネリストは、佐藤剛男氏(衆議院議員・自民党法務部会長)、富田哲氏(福島大学行政社会学部教授)、樋口典子氏(仙台市在住・栄養士・「別姓を考える会」メンバー)、水嶋いづみ氏(福島市在住・翻訳家・福島市子育て情報ネットワーク代表)の4人。コーディネーターは当会会員の斎藤美幸氏(FTVディレクター)が努め、約2時間にわたって、熱い議論を展開した。
(以下敬称略)

【栗原代表あいさつ】
 これだけのメンバーが共生センターに集まり、シンポジウムを開催することができました。私自身も『私というものは?』と考え、姓の問題に悩んできましたので、別姓にした方が良いという人のためになるべく早く法改正してもらいたいと思っています。今日のシンポジウムは、男女共同参画社会の主旨に沿った法改正に向け、知恵と意見を出し合う有効な一歩になったらいいなと思います。

【シンポジウム】
斎藤:夫婦別姓が選べるような民法改正の議論が起きた背景は」

佐藤:明治以後、夫婦は夫か妻の姓にすることとされてきましたが、当時と今とは状況が違ってきた。少子化で長男、長女の結婚が増えて家名が途絶えるのがいやということで、事実婚するケースがある。また、国会議員の野田聖子さんは仕事上名前を覚えてもらう必要があり、姓が変わるのがいやということで、事実婚です。
私は必要に応じて憲法や法律を変えるべきだと思っており、仮に1%でも5%でも(法を)変えて欲しいという人があれば、その声を敏感に聞き取り、法律にする義務が国会議員にはある。
 早期に法律とするため、また提出しても可決しなければ仕方がないので、内閣法として本国会中に法案を提出したい。私が法務部会長でなければできないと思います。

斎藤:夫婦別姓の法律が必要になってきたという具体例を教えてください。

樋口:「別姓を考える会」は1991年に宮城県で発足し、10周年を迎えました。長年仕事を続けると、姓を変えることで、いままでの実績が途絶えてしまったり、不利益を生じることがあります。また、姓が変わることで、自分が自分でなくなった感じがすることもあります。姓が変わっただけで嫁扱いされる。やっぱり姓は自分のアイデンティティとして守っていきたいと思います。
 例えば、結婚して姓が変わると、パスポートなどの変更で5万円かかるといわれています。姓を変えたくない人にとっては、うれしくない出費です。世論調査では、7%の人が法律婚として別姓にしたいという結果になっています。

斎藤:福島のお母さんたちの意識の現状は。水嶋さんのお考えは?

水嶋:私は、事実婚ですが「いいですね」と言われることが多いですね。晩婚化してきて20何年も自分の名前で人生を築き上げてきたのですから、その名前への愛着があると思います。本音を言えば例外扱いとして法案を出すというのは反対ですが、とりあえず第一歩として別姓を認めてもらえればと思います。私は別姓に賛成ですが、基本的に同じ戸籍の中に家族がまとまっているということが問題だと思っています。そこを変えないで姓だけ変えても根本的な解決にはつながらないのではないでしょうか。

斎藤:富田先生のご意見は?どのような法律にするべきだと思いますか。

富田:選択的夫婦別姓は認めるべきだと思います。選択肢は増やすべきです。私の専門は民法ですが、日本の法律はもっと個人主義に徹底してもよいと思います。
 日本の税制や社会保障は家族単位・世帯単位が多すぎる。同じ氏になりたい場合には一緒にしても良いわけですが、これで家族の精神的な結びつきを求めることはできません。氏というものを一つに強制するのはおそらく無理です。
 氏を別にすることで夫婦関係がおかしくなるとは思いません。それでおかしくなる場合には夫婦関係がすでに壊れつつある夫婦なんだろうと思います。

 【用語】
「選択的夫婦別姓」
 夫婦同姓か夫婦別姓か、どちらかを選択することができる制度。
「例外的夫婦別姓」
 夫婦同姓が原則で、例外的に夫婦別姓を認める制度。別姓から同姓に変えることはできるが、同姓から別姓に変えることができない(ただし、経過措置期間中は可能)。
「通称使用」
 戸籍上は夫(または妻)と同姓だが、通称として別姓にする場合。
「事実婚」
 戸籍手続きをとらない婚姻。
(文責 藍原)


コーディネーターを担当しての感想
斎藤美雪
 一体何人来るのか、どんな人が来るのか、全くわからないままに始めたシンポジウムではありましたが、終ってみれば参加者の数も予想以上だったし、新聞報道も大きくなされて、まずは成功だったと思います。
 ただ、終了後「もっと戸籍制度の差別性を突っ込むべきだった」との指摘もありました。確かに終ってみれば、「(佐藤さんは)結構話のわかる人だったな」というのが感想です。であれば、もっと「家父長制を強く引きずる家族単位より、個人単位への意識改革の必要性」や、「自由な個人と個人の結びつきの表れとしての、夫婦登録の可能性」に論点を移すべきであったと反省しています。
 私は、法案取りまとめの立場にある佐藤氏の機嫌を損ねては元も子もないと思っていたのでした。
 「ふうふべっせい」って何?という人にとってはあのシンポでよかったといわれましたが、深く知っていらっしゃる方々には、不満が残ったようです。次(があるかどうかわかりませんが)には、頑張ります。

 

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