活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
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福島大学 行政政策学類
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■ふくしま女性フォーラム・第9回総会記念講演会

2004年5月11日(日) 10:30〜
福島大学行政社会学部棟2F大会議室
テーマ  「ここまできた?福島県における男女共同参画」

 ふくしま女性フォーラムは、その成立以来、福島県に対しても折に触れて政策提言を行ってまいりました。その成果と言えるような事業はそれぞれ様々な形で実現を見ているとも評価できると思います。
 ふくしま女性フォーラムは、日常的な活動がプロジェクト単位と方部(福島・郡山・いわき・会津をそれぞれのコアとした4つ)単位でおこなわれています。したがって、この総会は、それぞれが様々なかたちで活動してきた成果をだしあって、活動内容を確認し、総括する場所にしたいと考えてきました。さらに、一昨年度の総会で、福島県内の男女平等の進展度に関するアセスメント実施を提起してきました。
 ふくしま女性フォーラムは各々仕事や他のNGOに活躍の場を持っている個人のネットワークなので、事務局を機能させることが必要だと考えてきましたが、今年度もそれがよくできませんでした。年度初めに掲げた活動が十分にできたとは言えませんでしたが、メンバー個々のそれぞれの活動を総会の場で出し合うことによって、わたしたちなりのアセスメントにしたいと考えました。
 また、総会イベントでは「ここまできた?福島県における男女共同参画」として、わたしたちが県政に希望してきたことについて、改めて検証してみることとなりました。明るい側面からの話題をということで、今回は福島県の最初の部長となったふくしま女性フォーラム創立以来の会員村瀬さんと、長くその設立を要望してきたDVセンターの所長堀さんに登場いただくことになりました。両氏の問題提起を受けて、今の到達状況や今後の課題についていろいろ語り合えたと思います。

—ふくしま女性フォーラムの県政に対する期待の達成度の検証—

開会 13:30
司会 金子 恵美
主催者挨拶 代表 栗原 るみ
講演
1、村瀬 久子 福島県商工労働部長
 「本県の商工労働行政の課題と
企業における女性労働について」
2、堀 琴美 福島県女性のための相談センター所長
 「本県のDVセンター開設と今後の課題」
フリートーク 参加者全員で。
閉会 16:00

 イベントでは、労働とDVの最前線でそれぞれ活動している2人を講師にお招きし、福島県の現状を話していただきました。
 村瀬さんは、法律は整いつつも、やはり「男社会」である現実を報告してくれました。そして企業の男女共同参画実態調査にもとづき、福島県内の実態を説明され、女性労働者のキャリア形成を可能にする条件整備作りの必要性を主張されました。また、福島県の抱える産業問題、例えば地域興しや若年労働者の就職について話してくれました。
 堀さんは、福島のDVの特徴として、3世代家族が多いことからDV防止法では裁けない夫以外の暴力が問題であること、また生活保護基準が厳しく、サラ金に対する借金があると受けられない等(これを「福島方式」と命名!)、被害者の社会的自立が困難な現状を指摘していました。
 フリートークではパネリストと会員の活発な意見交換がなされ充実した総会イベントとなりました。



総会後、両氏をむかえての講演会

〜総会イベントの感想〜

総会後の研修会で、新任の「県商工労働部長」、村瀬久子氏と「女性のための相談センター所長」、堀琴美氏のお話をうかがった。
お二人は、体験に裏打ちされた自信と余裕からか、終始自然体でお話された。その内容で、女性ならではの、しなやかなリーダーシップを現場で存分に発揮されている様子が知ることが出来、とても心強く感じた。
村瀬氏は県の大きなセクションではないが、初の女性部長ということで、「初がつお」みたいに珍重されていると笑わせ、「本県の商工労働行政の課題と企業における女性労働について」固い内容を、ユーモアと辛らつな切り口で興味深く語った。
ご自身の働きながらの子育て、家族の協力、男性と同じ仕事のキャリアを積んでも、県庁内でのキャリアアップは、女性に厚い壁があること、女性もそれを望めない場合もあること、管理職のまっ黒々すけの世界を変えていくことが、男女共同参画であり、若い世代に期待したいと話された。
(昆 久美子)


フリートークは白熱しました!

 総会イベントの2つ目の講演は、「本県のDVセンター開設と今後の課題」と題し、今年4月に開所した福島県女性のための相談支援センター所長の堀琴美氏にお話いただいた。女性のための相談支援センターは、今までの婦人相談所と婦人保護施設「しゃくなげ寮」の機能にDV防止法に定める「配偶者暴力相談支援センター」の機能を併せ持った新たな女性保護のための中核施設として開所された。電話での相談や来所での相談のほか、24時間緊急の受け入れをする一時保護等も行っている。全国から公募で選ばれた所長の堀氏は、札幌市で設立された女性の市民グループ「女のスペース・おん」の事務局長として活動をし、シェルターを開設し、DVボランティア講座を開くなどして市民ぐるみで運営にあたった実績を持っている。
 センターが開設し、4月の相談件数は昨年の同じ時期と比較すると4倍に膨れ上がり、一時保護用の10室と長期保護用の10室も入所者でほぼいっぱいになっているという。入所者の全てが暴力の問題をかかえており、DV被害者とともに保護された子供も受け入れている。センターはボランティアを活用し相談業務や女性と一緒に保護された子供の保育を行っている。堀所長は、「ボランティアの方々がセンターでの経験を通し、地域の中で活動をするきっかけを掴むことを願っており、それが地域の中での仲間づくりにつながり、民間シェルターなどが開設されればいいと思う」と語っていた。依然として、地域の中でDV問題は理解されにくく、DV被害者を支援するために「地域での仲間づくり」は重要な課題である。
 堀所長は、心理の専門家の立場からも いくつか事例を挙げてDVが子供たちにもたらす影響についても示してくれた。父母間の暴力を見て育った子供たちは、否応なしにDV状況に巻き込まれており、心的外傷を受けている。シェルターでは、このような子供たちの心のケアも必要となっている。さらに被害者自身も自己評価を高め、過度の自責感から解放されることができるような支援を必要としているという。
 また、DV被害者が安定し充実した生活を得、ひとりの人間として真に自立できるように、相談支援センター退所後の再被害予防あるいは自立生活支援を徹底しなくてはならない。関係機関との連携をとり、問題の掘り起こしから回復・生活再建まで、DV被害者への総合的支援システムの構築というものが求められている。
「想像を絶する暴力に被害者は苦しんでいる」と話す堀所長から、大きなメッセージを頂戴したような気がする。地域社会では、DV被害者に対するその支援システムに、仲間と共に設立されるシェルターを存在させることができるように私たちが立ち上がらなくてはならない。その原動力を 堀所長を迎えた女性のための相談支援センターから得ることができると実感した。
(金子 恵美)

 

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