活動紹介

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ふくしま女性フォーラム
〒960-1296
福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

tel 024-548-8278
fax 024-548-8278

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■「うふふ」 第35号(2002.12.28)

男女共同参画社会って何だろう?
男女共同参画社会基本法の成立から6年、男も女も個人として人権が尊重され、労働、家事・育児、社会活動などあらゆる場面に参加できているのだろうか。より具体的に自分にひきつけて行動するためには何が必要なのだろう。原点に立ち返り、じっくり「男女共同参画社会」を考えてみませんか。そして持ち寄ってわいわい語りましょう。

<目次>
・出前講座「あいづ」  (1)
・運営委員会  (3)
・議会活動の現場から  (5)
・会員の活動  (5)
・企業調査アンケートの中間報告にかえて (7)
・ブックレビュー (7)
・Webサイトのリニューアルについて (8)
・おしらせ (8)
・編集後記 (8)


出前講座 in あいづ
 2002年10月12日(日) 13:30〜ホテルニューパレス
10月6日、会津若松市中町のホテルニューパレスにて、元大阪女子大学教授の船橋邦子さんを迎え、出前講座「あいづ」が開催されました。参加者は約80名で、船橋さんの講演に先立ち、栗原るみ代表から励ましあいながら頑張りましょうと呼びかけがありました。日本女性会議2002あおもりについては、濱田千恵子事業部長が参加者を代表して報告を行いました。
講演後のフリートークではパネリストと参加者の間で活発な意見交換が行われ、予定時間がオーバしたにも関わらずたくさんの人が会場に残って交流を深めていました。
<プログラム>
1.講演と報告
@「男女共同参画の現状と課題」 代表 栗原るみ
A「平等、開発、平和〜より豊かな生き方を求めて」
講師 船橋邦子(元大阪女子大学教授)
B「日本女性会議2002あおもりの報告」 
濱田千恵子事業部長
 2.参加者とのフリートーク

講師プロフィール
  船橋邦子さん
兵庫県尼崎市生まれ、お茶の水女子大学卒業。東大大学院中退。佐賀県立女性センター県立生涯学習センター「アバンセ」初代館長。大阪女子大学女性学研究センター教授。松戸市教育委員会他公職多数歴任。女性の社会参画を目指すNGOで20年以上活躍。
 
「男女共同参画の現状と課題」
代表 栗原るみ
 男女共同参画基本法の制定は、「女性問題解決」から「ジェンダー主流化」へ、男も人間らしく変わらなきゃという方向に政府が舵を切ったという点で、日本の女性政策のパラダイム転換であった。めざす「性別による偏りのない社会システムの構築」とは、世帯単位の考え方を個人単位にあらため、個人がどのような生き方を選択しても、それに中立的に働くような社会の枠組を確立していくことである。
 福島の女性像の現状は、結婚・出産を機に退職し、専業主婦となる。子育てが終わった時点で再びパートとして働くというライフスタイルが主流であり、「男は仕事、女は家庭」の段階にあるといえる。わたしたちが望んでいるのは、家族が福祉を担う、男は稼ぐのが基本で、女は家事・育児に責任をもち、その範囲内でパートに出るという社会ではない。「新たな日本型福祉社会」=政府が人の再生産を支援するシステムをつくりたいのだと。
 山口県宇部市の男女共同参画条例に対する修正案など、一連のバックラッシュといわれる動きについて、「専業主婦を尊重しながら、どうやって男も女も一人ひとりが仕事と家庭の両立を実現させることができるのか」、それぞれが、自分の頭で考え、反論の声を出していきましょう。

「平等・開発・平和
−より豊かな生き方を求めて−」
講師 船橋邦子さん
 21世紀は差別のない社会をつくりましょう。本人の努力の如何ともし難いことによって、社会的不利益を被ること、それが差別です。物事を知らないために偏見や差別の意識を持ってしまう。無知であることが差別を再生産していく。心の中にある差別とか偏見から解放され、対等な関係をつくっていくことがジェンダーフリーの社会づくりなのです。
 日本の社会構造はジェンダー統計から見ても大変なアンバランスである。労働時間の3分の2は女性が働きながら賃金はわずか10分の1である。女性名義の財産は100分の1、無償労働の9割は女性が担っている。こうした両性間のアンバランスの関係は、そもそも小さい頃からの育てられ方、期待のされ方が違うという社会的文化的なものが女の子をつくり、男の子をつくってきたその結果、この構造を生み出してきたのです。21世紀は一人ひとりが中性になるのではなく、自分らしさを取り戻していくジェンダーフリーの社会をつくっていくことなのです。
 今一番進んでいる性教育は、男と女の身体のちがいではなく「身体は一つだ」というとことから始まります。もともと一緒なんです。男の人の身体にあるものは女の人の身体にもある。それが未発達で見えない形で残っている。男女別に分けるのはそもそもおかしいことなのです。
 戦争と結びついた経済のグローバル化に抵抗して新しい文化を切り開いているのは女性たちであり、世界中で女性たちがこれまでの従属を脱して自立する動きが出ている。また男女共同参画社会を実質的なものにするため、女性が地方議会に議席を持つことが必要であり、会津地方の女性も力を合わせて女性議員の増加にとりくんで欲しい。

「日本女性会議2002あおもりからの報告」
事業部長 濱田千恵子
男女共同参画は日本社会変革の「鍵」と大沢真理氏の基調講演から話は進められた。「女性問題解決」から「ジェンダーの視点」へ、「女は虐げられている」というアプローチから、「男は辛いよしんどいよ」も本当だ。ならば社会のあり方を、男女協力して変えていこうというアプローチが「ジェンダーの主流化」であると。「みんなちがって、みんないい」という考え方が基本だということです。
福島市の男女共同条例は、女団連の代表で検討し、12月の議会にトップダウン方式で上程する運びとなった。検討骨子及び基本的な考え方に対する意見書のまとめが資料にあるので是非参考にして欲しい。
「福島市男女共同参画のつどい」の要望書の中で特筆すべきことは、市は国に対して「世帯主制度を個人単位に」の法令改正を申し出るよう要望したことです。通達が変わったので、本人の申し出があれば、被保険証は本人の名前で交付できるということを日本女性会議の中ではじめて知ることができ感激した。各市町村でも是非確認してみて欲しい。(後述、4ページ参照)                

《ふりーとーく》
 時間が少し押せ押せになり、時間延長の形でフリートークになりやや時間切れの感じでしたが熱い意見の交流がなされました。
男女共同参画推進条例について
Q.今、市町村合併が問題視されている中で、条例づくりはどのような点に留意して進めるべきか?
A.それは合併した時点で出てくる問題なので、それまではそれぞれの市町村ですすめることでいいのではないか。ただ、合併問題については様々な視点から検討すべきである。
女性議員を増やすには?の問題について
Q.女性議員を増やすという壁はなかなか厚く容易ではない。何かいいアドバイスを。
A.勇気をもって、手を挙げた人の足を引っぱらないで、手を引っぱり上げていく。男性に対しては厳しく見ても女性に対しては、少し見方を優しく見て欲しい。女性が女性の足を引っぱることはよくない。
現職女性議員からのアドバイス
押したからには最後まで責任を持って、積極的に議員を動かしていくことも心がけて欲しい。

(要旨をまとめて下さったのは赤城楊子さんです)


運営委員会での報告
運営委員会は10月6日(日)と12月21日(土)の計2回開かれました。各回とも、各プロジェクト(PT)活動や地域での活動を報告し、各自の近況や問題関心について話し、ただ、話し始めると止まらない。予定の時間はどんどんずれてしまうのですが・・・、でもそれが運営委員会の醍醐味なのです。
 今回は10月の委員会と内容的に重なる部分が多いため、12月の内容についてのみ掲載。そして、国民健康保険の自分名義の保険証の申請についての日本女性会議2002あおもり以降の福島市における活動の経緯を濱田さんに寄せていただきました。

運営委員会(2002.12.21)
1.活動の報告
(1)各プロジェクトの実施事業内容
男女共同参画の視点から施策を考えるPT
・出前講座「いわき」で「男女共同参画条例の現状」について講演。
・出前講座あいづで「日本女性会議2002あおもり」の報告。
・国民健康保険における擬制世帯制度の運用の見直しを実現→「しのぶぴあ5月号」に掲載決定。
ジェンダー・フリー教育PT
・県内高校の男女共学化による影響を検討。
・福島県の男女共学に関する情報の提供。
→福島県内外におけるネットワークの形成が必要。
DV防止PT
・8・9月からDVを受けた際の連絡先を掲載したカードの作成(次号のうふふに同封予定)
・11月2・3日に全国婦人団体によるDVに関しての勉強会に参加。
→民間によるネットワークの構築の必要性がある。
企業調査PT&ジェンダー・フリーな職場とはPT
・福島大学大学院の講義と連携して企業調査アンケートの報告書を作成(来年には完成する予定)。

(2)地域の活動報告
会津
・出前講座「あいづ」を開催。
・11月2日、ベアテ・シロタ・ゴードンさん講演会の実行委員メンバーとして活動。
・男女共同参画条例作成のための研究会を立ち上げ、パブリックコメント(意見交換会)を2回開催、議員立法として提出。
→ボトムアップ型の条例、課題は制定後のフォローアップ体制。強化月間の設置を予定。
いわき
・出前講座「いわき」開催
→DV対策として地域と行政との連携が課題。
・アンケートを実施。
→漁業が特に「男性職場」であるという結果。
・男女共同参画室で企画・立案した講座や勉強会を実施。→参加者の固定化が問題。
福島
・市に男女共同参画センターの設置等についての要望書を提出。
・市の男女共同参画条例についての意見書を提出、条例を審議した委員会を傍聴。

(3)HPのリニューアル
・2002年11月18日にリニューアル完了。
→掲示板の書き込みについて、管理面が課題。
2.それぞれの近況
今年は海外へ旅行した会員が多かった。知事に随行してヨーロッパに長期取材にいった藍原さんは、より多くの女性記者にこのような機会が増えればいいと発言。日米女性指導者交流事業で渡米した金子さんは、ふくしま女性フォーラムが女性政治家を育てるシンクタンクになれないかと提案した。また、ポーランドを視察旅行した渡邉さんは、ふくしま女性フォーラムと大学との連携が必要なのではないかと主張した。
大学の機能が注目された一方で、教育関係者こそがジェンダー・フリーに疎いという指摘もあった。これに対し、畑さんから会津若松市の男女共同参画条例案では、「教育重視」を目玉にかかげたと報告。また、各地の男女共同参画条例制定の動きに関して、濱田さんから問題は中身であるという意見が出た。具体的には、市の条例案において、事業者の責務がどこまで踏み込まれているか疑問であると述べた。
また、昨今の不況にふれ、丸山さんは高校生の就職難と結果として若者が自立できない状況にたいし、政治や企業におけるジェンダー・フリーも必要だが、最低限の衣食住が保障され、誰もが自立できるような社会、つまり福祉の充実にも目を向けていけないかという意見も出された。
 これからの地域の活動として、公的な場における女性の参加促進(半数を女性に)や、子育て機能の充実、男性学、企業内教育を柱としての活動、緩やかな体制作りを行い多様な層を巻き込んでいくなどがでた。それらについて議論することはできなかったが、近況をかたることで、各自、自分のすべきこと、してみたいことが明確になったのではないだろうか。

今回、ジェンダー・フリー教育PTやDV防止PTから、ふくしま女性フォーラムをこえた形での連携、ネットワークの構築が提起された。情報が氾濫している現在、有益な情報をいかに共有するか、そしてふくしま女性フォーラムはどのような拠点となりえるかはこれからの活動において大きな課題である。

福島から情報発信!
埼玉新聞(http://www.saitama-np.co.jp/)の共学化特集記事において福島県の男女共学化の経緯が連載されています。


「国保上の世帯主を変更すれば、あなた名義の保険証が交付されます」
福島市 濱田千恵子
国民健康保険の保険証は、例えば夫が会社に勤務し健康保険の被保険者で、一方、妻は一定の収入があり、国民健康保険の被保険者である場合でも、国民健康保険の保険証の名義は、夫名義で交付されていました。
以前から女性たちの間で、保険税は自分が払っているのもかかわらず、自分名義の保険証が交付されず、まして、会社の健康保険組合に加入している夫の名義で交付されるのはおかしい、これは、間接差別ではないかという意見が出ていました。
このことに関連して、去る10月4日青森で日本女性会議が開催された際、衆議院議員松島みどりさんから報告がありました。国会議員になってはじめて国民健康保険証が交付されたが、会社員の夫名義の国民健康保険証を見て、男女平等に逆行するシステムではないかと、10か月保険税の不払いを行ったということでした。
その後、公の席で厚生労働省に意見を述べたところ、厚生労働省は通達の変更を行ったということです。国民健康保険税の収納率向上のために、課税の仕組みを世帯単位にし、世帯主に一括課税し、納税の促進を図るというのが国の弁。
通達変更の内容は、国保の被保険者でない世帯(擬制世帯)に属する国保の被保険者を国保の世帯主とすることができること。(平成13年12月25日付厚生労働省保険局長通達)つまり、国保上の世帯主の変更届をすることによって、妻が国保上の世帯主になることができるように改正されたわけです。
男女共同参画ビジョンの中でも、男女の役割分担を前提とした制度・慣行を男女平等の視点に立って見直すことはもとより、制度・慣行のなかに残されている世帯単位の考え方を個人単位に改め、個を尊重することが男女共同参画社会の基本的な考えであることが明らかにされています。
まずは、自分名義の保険証を取得し、自立した個人として納税義務を果たすことが基本法の実効性を高めることにつながるものと思います。通達の変更についての周知が図られていないように思いますが、詳細について市町村窓口で確認してみましょう。


議員活動の現場から
 バックラッシュの中、福島の女性議員は頑張っています!コーナー5人目は広野町議会議員塩史子さんです。

「住民の視点に立って」
広野町議会議員 塩史子
 1つの議席を女性同士で争い、僅差で補欠選挙を制し議会議員としての活動を始めてから、5年が経ちました。初めての女性議員というレッテルは無かったけど(当時2期目の女性議員がいた)、現在は、定数14人中ただ1人の女性議員としての期待もされています。
 普通の女性が選挙に出る、ことが並々ならぬことであるとは体験しない人でも想像はつくと思います。そこを乗り越えて有権者の負託を受けた以上、私の議員としての姿勢として、常に住民の視点で物事を考えることを自分に課しました。組織の頂点に立ってシステムを変えるのも、議員として大切なこととは思います。しかし、議会の中身を出来るだけ住民に分かり易く情報として知らせること、そしてまず相手の話を良く聞ける議員、労を惜しまない議員になろうと努力しています。そのためには自分の資質も高めなければならず、いろいろな集まりに出席し、住民の声を聞き行政に届けています。
 議員として活動している中で、嫌なこと腹の立つことさらには自分の未熟さに呆れる時もあります。そんな時は徹底的に3日間落ち込んで、4日目位に立ち直る事にしています。今、私がほしいのは仲間であり心を開いて話せる同志です。我が議会にも女性議員(女の皮を着た男の論理に毒された人ではなく)を1〜2人増やしたいと考えています。
 最後に私が「ふくしま女性フォーラム」に入会したのは、1年生議員として右往左往している時に藁にもすがる思いからでした。お陰様にて素晴らしい会員の皆様とお近付きになれ、助言や激励を頂き、自分の町を離れての活動は自分をリフレッシュするのに、とても助かっています。これからも住民の視点に立って町民派議員として活動し続けたいと思っています。  


会員の活動報告
会員の活動は西へ東へ、海をこえ山をこえ国境をもこえ、大活躍です。

「日本女性会議2002青森に参加して」
郡山市議会議員 駒崎ゆき子
10月4日、5日青森市で開催された、日本女性会議(私は私を大切に思うと同じ重さであなたを大切に思う)に参加してきました。
最初の印象はずいぶんお金をかけた大会だと思いました。まず、講師陣が、東大の上野千鶴子さん、大沢真理さん、内閣府男女共同参画局長坂東眞理子さん等々皆一流でしたし、ねぶたの里で行われた夜の交流集会は食べる物も多く盛大でした。今回で19回目のこの大会は、参加者が3000人、2つの講演会と全体会議、10の分科会と3つのワークショップが開催されました。また、206人の実行委員は2年の準備を重ね、当日のボランテアは400人を越したという、大規模な大会でした。
私は、分科会「個人で生きられる社会(世帯単位システムから個人単位システムへ)」へ参加しました。大阪経済大学教員伊田宏之さんの人生シングル論と武蔵大学教員国広陽子さんの年金から見た個人(特に女性の年金制度が男性に比べいかに不利か)のパネルトークでした。
伊田先生の人生シングル論は今の結婚制度は問題、男女二極性ばかりが性ではないなどの理論や若者や高齢者の1人世帯の増加から、今国民を家族単位でくくり、家族同士のおもいやりで介護や育児をまかなわされているけれど、国民個人を基本単位とし、国や自治体のサービスも考えなければならない。私達個人も個人として自立し、結婚や男女関係も「支えあう」ことから「協力しあう」に変わらなければならない。
国広陽子先生は今の年金制度が給付の面でいかに女性に不利か、掛け金も働く女性と働いていない女性とは格差があるのなどの点を話され、政策決定の場に女性が少ないことが問題と指摘しました。
私は、伊田先生の話を伺うのは2度目で、前回は「結婚制度否定」なんて男女間のみだれを促進させるだけなのではと思い、私には受け入れられないと思っていました。しかし、今回はすんなり理解できました。私自身自治体の世帯単位に疑問をもってきていたからです。
大沢真理さんの講演では、男女共同参画基本法のできるまで、基本法の中身や男女共同参画社会とは、について話されました。
全大会「平等・開発・平和(より豊かな生き方を求めて)」の話し合いでは、元大阪女子大学教授船橋邦子さんをコーデネータに日本経済新聞編集委員鹿嶋敬さん、弁護士中野麻美さん、内閣府男女共同参画局坂東眞理子さん、青森市長佐々木誠造さんがそれぞれの立場で発言し、最後に「ジェンダーフリーは男性も安全安心して暮らせる文化を作り上げること」としめくくりました。
私はこの大会で大変女性のパワーを感じました、このパワーが表に向けばきっと日本は変わるだろうと。また女性会議としては男性の参加が多かったことが特色でした。バスで一緒になった和歌山県からきた男性はリストラにあい失業中ですが「男性も自分らしく生きていいんだ」と聞いてホットしたといっていました。それまでは家族のために仕事を探さなければとばかり考えさせられていたからだそうです。男女が共に生き方を考え直すきっかけがこの男女共同参画基本法なんだと思いました。

「アメリカに学ぶ女性リーダーの育成と民主主義−NPOの役割とはー」
保原町議会議員 金子恵美
 11月6日ニューヨーク郊外にある、ポカンティコ会議場からスタートした日米女性指導者交流プロジェクトは、アトランタ(フロリダ班と途中分かれた)、ワシントンDCと場所を移し、13日にニューヨークのジャパンソサエティーで最後のフォーラムを終えた。その間、すべての場において、日米両国の女性リーダーが、持っているエネルギーを惜しみなく使い、意見交換できる機会を与えられた。
 今年3年目のプロジェクトで福島、仙台、横浜、北九州の4つの都市から5名ずつ、合計20名が日本側からの代表として参加した。昨年11月には、男女共生センターもプロジェクト会場の一つとなり、アメリカからリーダーを招き交流行事が開催されたが、今回は、われわれがアメリカを訪問することとなった。福島からは、共生センターの下村満子館長、小野保順事業課長、弁護士の安藤ヨイ子先生、まごごろサービス福島センターの須田弘子理事長と、錚錚(そうそう)たるメンバーが参加、そこに私がお伴をさせていただいた。
 テーマは、DVと高齢者介護問題で、日米交流の中からNPOがいかにこの2つの大きな課題に取り組んでいけるかを、模索することを目的とされていた。  各地で、高齢者福祉施設やDVのシェルターを視察し、NPO関係者、州議会議員との会議で情報交換、意見交換をしていく中で、アメリカの女性指導者たちが築き上げてきた、NPOネットワークのパワーを感じることとなった。特に、各分野のNPOが政治家たちと協働して、課題に取り組んでおり、ロビー活動をするだけでなく、多くの情報を発信し、政策形成にも影響を与えるためにシンクタンク的な機能を持ち合わせている。議員たちもその情報を持ち決定の場に参加しており、議員がNPOを支えるだけでなく、各分野のNPOが議員を教育し、議員となる人材を育てているという印象さえ受ける。政策決定の場に自分たちの代表を送るという議会制民主主義の理念を忘れてしまっている多くの日本人たちは、「政治不信」という言葉を無責任に発する。アメリカでみることができる市民と議会議員との信頼関係は国民の責務としてつくりあげられたものと思う。
アトランタでホストを務めてくれた、ナン・オーロック ジョージア州議会下院議員に招かれ、11月9日(9月11日を後ろから読んで)の夕方、イラク攻撃に反対する平和集会に参加した。彼女自身は民主党で、軍事費の削減を訴え続けているが、スピーチのうまさには定評がある。“No War on Iraq!” 彼女のスピーチは全ての人を魅了し、キャンドルの灯火とともに人々の心がひとつになった。アメリカ女性指導者のパワーを感じた。そしてそのパワーは市民と共にあるという自信から生まれているようにもみえた。そんなパワーが日本の女性リーダーにも求められているのではないだろうか。  

* 男女共生センターにおいて報告会があります。
2003年2月26日(水)
 
「会員の活動」の原稿も随時募集!


企業調査アンケートの中間報告のかわりとして
「ふくしま女性フォーラムの皆さんへのメッセージ」
 代表 栗原るみ
 長引く不況のなか、小泉構造改革が叫ばれ、その結果「新自由主義の構造改革」対「政官業の癒着体質をなんとか維持しようとする抵抗勢力」という構図が浮かびあがりました。私の勤務している福島大学も、構造改革のうねりをうけ、大学改革をするために連日様々な会議が積み重ねられています。私にとって、この1年は、大学が文部科学省の官僚機構の末端に位置している組織であることを思い知らされたという年でした。
 小泉構造改革は、頓挫したというのが最近の予算案などの結果に見られる評価です。しかし、新自由主義路線はブッシュの戦争に参加する等の動きから、着実にすすんでいるように見えます。1930年代、世界恐慌の危機を脱出するために取られた方法は戦争でした。そして、戦後完全雇用と福祉社会という対案がつくられました。しかし、現状はどうでしょうか。グローバル経済のもと、福祉を切り捨て、市民生活を破壊していくならば、市民は知らず知らずのうちに組織化され、望まない形での暴力が支配する社会が形成されてしまうのではないでしょうか。
 望ましい構造改革とは。私が考える構造改革とは、個人が社会のための仕事と自分の再生産のための労働(家事労働)ができるような男女共同参画型の社会の構築です。具体的には、福祉と教育は税金でまかない、受益者(子ども、老人、病人、障害者、失業者)に負担能力のない事業は、家族でなく社会で実施する。新しいライフスタイルには、それに相応しい国内需要が生じ、新しい産業の創出も求められるでしょう。また、教育がグローバルな世界で平和と開発のために働ける創造的な人材を供給できれば、世界から敵対されるのでなく、喜んでもらえる労働市場を開拓することもできるでしょう。 
 最近の税制改革の発表では、配偶者特別控除の廃止を決定しました。パートの賃金が上がる見込みのない現状では、明瞭な負担増です。企業アンケート調査をまとめるにあたり、背景にある日本社会の現状を考え、その複雑怪奇な社会的枠組みをどう批判し、誰に何を主張したらいいのか悩んでいます。わたしたちの望む男女共同参画型社会の将来像について考え、イメージを膨らませ、議論し、構造改革の対案をつくっていきたいと願っています。


ブックレビュー
紹介者は斎藤美幸さんと藍原寛子さん。今回の斎藤さんのお勧めはなんと漫画です。

『KCデザート うわさ−問題提起作品集−』
ももち麗子著 講談社 390円
 最近のマンガは、幅が広い。表題の著書は、ストーカーといじめを扱ったもので、本当に現実的。新聞などを読まない人たちにも、社会問題を体感させてくれる。ほかに、レイプや、セクシャルハラスメントなどを扱った同じ著者と出版社による「いたみ」「ひみつ」「めまい」「うわさ」「なみだ」「とびら」などがある。
 たかがマンガと侮るなかれ。「のらくろ」世代のみなさまも、今を知るために是非是非ご一読をおすすめするシリーズです。

『超少子化−危機に立つ日本社会』
鈴木りえこ著 集英社新書  680円
 世界のどの国も経験していない「超少子高齢社会」がなぜ日本に訪れ、日本社会にどのような影響があるのかを、さまざまなデータから分析した一冊。
 若者が少ない少子高齢社会は「創造力と活力に欠け、生産性が落ちて国民の生活水準が下がることは確実。デメリットは大きい」という観点から、「深層にある女性の意識変化と、それに対応することができない伝統的価値観との間にある、目に見えないギャップと対立を明らかにすること」が問題の核心に迫ることと述べている。
 元来子供を産む性である女性が、子供をうまなくなったのはわがままだという先入観や偏見を問題視し、冷静に現代日本の少子化の原因をさまざまな角度から分析している。
 かなりのデータ、資料を分析しての日本の少子化、高齢化問題を論じており、興味深く読んだ。新しい生き方を模索する日本女性や父性、男らしさに関する項目もあり、一つの要因だけではなく、さまざまな要素が絡み合って現在の少子高齢社会に至っていることが分かる。願わくば、男性やしゅうと、しゅうとめに当たる世代の人々生の声、インタビューなども盛り込んでほしかったと言うのは欲張りか。


WFFのホームページがリニューアル
もう気付いた方もいますね。11月18日からWFFのホームページはリニューアルしました。薄いブルーを基調にちょっとエレガントなデザインになっています。内容は前バージョン+α、ちょこちょこっと新しい情報が散りばめられています。初めての方はもちろん常連さんも楽しめるのではないでしょうか。ぜひ「宝探し」の気分で見にきてください。そして掲示板にその足跡を残していってください。 
http://myriel.jp/wff/
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▼おしらせ▼

第22回高齢者社会をよくする女性の会全国大会
2003うつくしまふくしま大会
21世紀の少子高齢化社会。誰もが直面する老いをどうとらえ、老いのもたらす諸問題をどう解決すべきか。安全で安らぎのある老いをまっとうすることのできる社会づくりのため、樋口恵子さん代表の「高齢者をよくする女性の会」全国大会に参加し男女共に活動しましょう。
開催日時: 2003年8月30日(土)〜31(日)
30日 開会式:記念講演及びシンポジウム(13時〜17時)
31日(日)分科会:閉会式(9時30分〜14時30分)
会場: 郡山ビックパレット
参加費(資料代) 会員1500円 一般2000円
「ぱーとなーしっぷ 新しい風にのって」
音楽(ピアノ、フルート)と朗読、
そして講演による男女共同参画社会への道
後藤宣代さん(東京大学大学院博士課程修了、現在放送大学福島学習センター講師)による講演とフルート、村木洋子さん(東京芸大卒、現在尚美学園大学講師)のピアノ、木村珪子さん(お茶の水女子大卒、桜の聖母短大講師など歴任)による朗読で、女性の百年の歩みを綴るユニークな企画。
■内容■
「元始、女性は太陽だった」(平塚らいてう)
「君、死にたまふことなかれ」(与謝野晶子)
「生きる理由」(新川和江)
「無伴奏フルートのためのパルティータ」(バッハ)
「ストライク アップ ザ バンド」(ガーシュイン)
「青い山脈」(服部良一)
日時:2003年2月15日(土)午後1時から3時20分
会場:会津若松市文化福祉センター
参加費:一般500円 学生250円
主催:会津若松市女性行動計画推進会議
事務局・畑洋子(0242−22−5659)


編集後記
早すぎる雪に震え、「今年に秋がない」と叫んでいたのもつかの間、いつの間にか締め切りです。そして年末です。会員の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
私なりにこの1年を振り返ると、「うふふ」作成という初めてにしては大きすぎる仕事に途方にくれることも多々ありましたが、この活動を通して世界が随分広がりました。社会で問題になっている出来事が少しリアリティをもって捉えられるようになりました。「うふふ」作成に関しては多くの人に助けられました。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
それでは、2003年も「うふふ」をよろしくお願いします。
(R.S)

会費納入のお願い!
5月の総会から8ヶ月が過ぎようとしております。2003年もふくしま女性フォーラムは、会報の発行、出前講座、各分科会等々活発に活動していきます。会費は活動の源です。未納の会員は今からでも遅くはありません。納入のほう宜しくお願い致します。   
財務部

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