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ふくしま女性フォーラム
〒960-1296
福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

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■「うふふ」 第40号(2004.4.25)

< 目次 >
町内会に関する意識調査 ----- (2)
町内会パネルディスカッション -(5)
議会活動の現場から ----------(6) 
ブックレビュ --------------(7)
会員の活動報告 --------------(8)
2004年度総会のお知らせ -----(8)

私の想い
ふくしま女性フォーラムでなにを考えたいのか
栗原 るみ
1996年3月3日、私たちがふくしま女性フォーラムを結成してから、すでに8年を数えている。この間、わたしたちは多くのことをなしてきた。だが、男女平等をこの福島の地において実現することがどのような地域社会に作り変えることになるのか、まだ見当がつくにもほど遠い。 私たちは、北京女性会議への参加を契機にこのネットワークを作った。
会議のアジェンダであった女性のエンパワーメントとか、ジェンダー主流化という考え方に触発されて、活動をはじめたということができるだろう。従って、日本が女子差別撤廃条約を批准した流れを受け、さらには男女共同参画社会基本法制定されるという変革の動きを推し進めることを企図してきたといえよう。福島県および市町村における条例の制定が、どれほどの意義をもてるのかは今後の課題であるとはいえ、いままで「何か変だけど、まあそんなものなのか」と思っていた男女の格差構造が、さまざまな形で俎上にのぼったことはまちがいない。
しかし、私たちの実施した何度かの調査結果を見ても、男女の賃金格差や性別職務分離は厳然と存在しており、パートは女性が圧倒的に多く、家事と育児は女性の仕事とみる常識も根強く息づいている。私は、戦後に生まれたひとりの人間として、「女としての幸せ」と「男女平等」とが両立できるという建前のもとで、育ってきたような気がする。しかし、「仕事で男と同等に働き」「対等な男女として結婚し」「子どもを産み育てる女の幸せを享受する」ということを具現して生きることが、不可能ではないが、よっぽどの幸運がない限り困難だという現実に出会ってきたように思う。
だから、第二波フェミニズムの問題提起をうけて、女性差別の撤廃にむけてグローバルに問題提起をした国連の動き、それに呼応して「性別役割分業という名の男女差別」が日本でも問い直されはじめた流れを、自分の固定観念や生き難さを率直に見直すための知識・刺激であると受けとめたような気がする。形式的平等のもとで男女差別があるのだと主張する「家父長制」の指摘にこころひかれ、男性としての幸せとは別の「女性としての幸せがあるという価値」には無理があると問題提起したフェミニズムやジェンダー論を学びたいと考えた。人権や平等について、差別について、考えることは、あるいは悩むことでもあったかも知れない。ふくしま女性フォーラムの方々と「差別のない地域社会」をつくるためにともに考え、模索したいと思ったのも、その延長線上のことであった。
現在わたしたちはどこにいるのだろうか。長引く不況とリストラに象徴された構造改革の弊害が、個人が尊厳を獲得して生きる社会をめざす営みを脅かしているのではないか。自分にも他者にもそれぞれ人権があり、納得して生きていく権利があり、殺しあってはならないという根源的な価値観が揺らいでいるような気がする。自分が尊厳を確保して生き抜くためには「何でもあり」、「やったらやりかえせ」「弱者にはテロしかない」という考え方は恐ろしい。現代の科学技術水準が人殺しの手段を際限なく拡大したから。だが、「テロとたたかうためには殺人も戦争も必要悪だ」と考える発想がひろがってきていることもまた、私には恐ろしいとしか思えない。暴力で暴力を押さえ込める科学技術水準ではないということが、すでに1945年段階で被爆国日本が世界に発信した共通認識ではなかったのか。
構造改革は、多元的価値の名のもとで、ひとりひとりに、強くなることを求めている。強くなることは必要だが、人は一人では生きられない。個人が自立することと、助け合いが不要であるということとは、全く無関係である。ひとりひとりが個人として助け合い、社会として共同の事業を実施するために、成人1人1票の民主主義があり、政府をつくっているのではないのか。
そう考えると、少子化は、社会が子どもを育てることを放棄した結果であり、子育てを家庭に任せた帰結である。仕事で成功するためには、生きるためのたくさんの営みを犠牲にして、適応のための永久努力を続けなければならないのだとしたら、誰が安心して、子どもなどつくろうと思うだろうか。「子育ては親にとっての投資なのだから、教育費を親が負担するのは当然だ」と認識したなら、将来に不安をもつ多数派は安心して子どもを産むことができないだろう。 生活の困難と格差の拡大が進行しているという。その結果が、生存のための共同体としての家族、子育て単位としての家族の防衛的性格をクローズアップさせてきた。「男と女とはちがう」ステレオタイプ的家族に対する礼讃は、右派のみならず、左派
からなされており、それがバックラッシュと共鳴している。
しかしながら、女性の自立志向という当然の動きに呼応した社会の共同を構築できないまま、安易に結婚=家族の「相互扶助」に救いを求めるわけにはいかない。愛することは必要だし美しい。でも、愛は我慢や犠牲や孤立とは両立しないのではないか。家父長制という理論をすでに獲得しているわたしたちは、家族制度をたてにして生存を維持したり、結婚制度に逃込むことで少子化に備えることは、女性差別構造を容認することで、不可能だということを、頭で理解してきているのだから。
今私たちは、どのような方法で「女の幸せは結婚」「幸せは男女で異なる。男は仕事、女は家庭」という考え方を批判し、「性別にかかわりなく個人が個性を発揮できる社会」をめざすのだと、主張することができるのか、あらためて問われているのではないだろうか。ここまでの年月のなかで、メンバーの方々が、「女としての幸せ」という幻想にどうふりまわされ、それと如何に訣別したのか、その過程における苦悩をどの程度共有しているのか、解りあっているのかしらという問いに、今わたしは遭遇している。
ふくしま女性フォーラムとしては言わずもがなとして話してこなかった、そのあたりのところに立ち返って、いろいろ語り合うところから、今後のわたしたちの望ましい未来像づくりのための反撃のベースをつくれないものか、などと考えてみるのだが、いかがだろうか。


町内会に関する意識調査
地方自治と町内会をどうかんがえるか?

■なぜこの課題にとりくむことになったのか
 ふくしま女性フォーラムは男女平等な地域社会をめざすネットワークです。
福島県に暮らしているからこそ見える地域の実情を具体的に調べ、その差別をどう解決していくのか、考えたいと思っています。そのための一つの活動として、私たちは福島県を対象にした「ジェンダーと地域社会」の実態調査分析に、県の補助金などの協力を得て、とりくんできています。
 1999年度には、かなり詳細なアンケート調査を実施しました。男女共同参画社会基本法ができたけれど、その趣旨は知られているのか、男女共同参画という視点からみると地域社会の実情はどうなっているのか、そのことをどうやって調査すれば、変えたいような「地域に根づいた制度・習慣」に近づけるのか、いろいろ話合って、私たちなりの「福島県の男女共同参画についての調査」を実施しました。これは川内村、飯館村、三春町の当時の町村長さんたちに協力をいただき文部省生涯学習課の女性エンパワーメントのための男女共同参画学習促進事業の補助金を得て実施することができました。アンケートは「会の出前講座とセットにしてアンケートを実施する」というコンセプトで行ったため、調査対象の範囲は上記町村とふくしま女性フォーラムの会員の周辺、商工会議所関係でした。
その集計の結果は 『ジェンダーと地域社会 1999年福島県内の現実』として皆さんのお手元にあると思います。アンケートの結果明らかになったことはたくさんあったのですが、第1に、企業のなかで男性と女性の差が大きいこと、第2に地域社会の諸団体の男女役割分担が大きいことなどが、とても目立った実情として明らかになりました。
そこで、第1の点については、2001年8月福島県内の従業員30人以上の事業所を対象に「地域における企業の男女共同参画の実態調査」を実施しました。調査では、福島県地域づくりサポート事業の補助を得て、福島県内の30人以上の事業所4784のうち、42.0%にあたる2010事業所に業種別構成に準じてアンケート用紙を送付しました。厳しい経済状況を反映してか、回答数は423、回答率は25%と高くはありませんでしたが、長引く不況で企業の存続が危ぶまれている中で調査の趣旨は理解できるが、企業の男女共同参画の実現は難しいという、本音の意見を聞くことができたと思います。この結果をふまえて、2003年に『企業とジェンダー〜地域における男女共同参画実態調査』として報告書を作成しました。今後も引続き、県内の地域企業の男女差の問題について、定期的な調査を続けられたらいいと思っています。
第2の点については、どう取り組むか、ジェンダー・バックラッシュのなかで、どのように進めていくのかなかなかアイディアがうかばないという実情でした。もっとも身近にある町内会を切り口に、考えてみようという提起で、未来館チャレンジ公募実践事業の補助を得たことにより、この取り組みは始まりました。


■卸倉町シンポジウム
はじめは、2003年11月1日にシンポジウム「男女共同参画の視点で町内会を考えよう!」を開催しようということになりました。旧日本銀行役宅地に造られた「卸倉町地区公園」の設置のために中心になって活動した卸倉町町会の会長が女性であったので、落成式にあわせて、 旧日本銀行役宅(福島市卸倉町)で町内会について考えるシンポジウムを実施することとなったのです。
 実施のねらいは次のとおりでした。「向こう3軒両隣。その次には班や組があり、それを統括して行政の窓口にもなっている町内会があります。「町内会費を出しているけど何をしているのだかわからない」という市民もあり、「男女共同参画条例もできたのに、町内会の役員は偉そうな男性ばかりよね」という声も聞かれます。条例は道具、使いこなすには、その性質も知り、手入れをし、使い方も習熟しなくてはならず、それは市民に課せられた義務でもあります。足元の町内会と男女共同参画の関連について、素朴な意見の交流会をしましょう。」
 パネリストは福島市市民部生活課長 油井直次郎さん、福島市柳町・卸倉町町長 蓮沼幹子さん、福島市豊田町町長 羽田義光さん。コーディネーターはふくしま女性フォーラム代表 栗原るみがつとめました。
高齢化で町内会の運営が難しくなっている問題、一人暮らしのご近所のお年寄りがしらないあいだに亡くなっていたことを知ったときの衝撃で、ご近所の交流が改めてなくなっていることを感じた話、長寿祝い金は世帯主という制度を改め、女性にも長寿祝い金を導入した話など、町内会の現実がいろいろだされました。また、行政の下請的な仕事を補助金を得て実施しているが、位置づけが不明瞭なことについても、意見がかわされました。町内会は自治や民主主義に関する日本の歴史のなかで、独特の位置づけをもっており、奥が深いという確認もありました。


■ 「町内会と男女共同参画社会系制
に関するアンケート調査」
御倉町シンポジウムの参加者に、アンケート用紙を託して、「町内会と男女共同参画社会系制に関するアンケート調査」を実施しました。会員むけと町内会役員むけと2種類のアンケート用紙を作成し、前者は「自治意識について」、後者は「役員の構成と選出方法」としてまとめました。会員については264、役員に関しては30の回答が寄せられました。

「自治意識について」
「自治意識について」からは、2点紹介したいと思います。ひとつは、どの種類の選挙を重要と考えているか、参加と重視の両面からの回答を紹介しておきたいと思います。
参加状況をたずねたところ、下の表に示したような結果でした。「いつも行く」比率がもっとも大きかったのは、市町村長の選挙で87.5%、第2位が県知事選挙で85.6%、第3位以下市町村議84.5%、県議会84.1%、国会議員83.3%と続き、も少なかったのは町内会の集まりで34.8%であった。
次にどの選挙を重視しているか、その重視している順番をたずねたところ、下の表に示した通りでした。一番重視している選挙としては国会議員選挙を挙げた人が最も多く31.8%でしたが、ついで町内会の集まりをあげた人が18.1%と第2位をしめていたのです。ちなみに3位は市長村長選挙、4位は市町村議会選挙、とつづき、最下位が県議会選挙という結果でした。
 それぞれのTIREの選挙についての位置づけはなかなか興味深い結果です。その中で、町内会選挙については評価が難しい。いつも行く人は極端に比率が少ないが、最も重視している人の比率は2位という位置づけが示されていると思うのですが、そのことは何を意味しているのか、掘り下げる必要があると思います。
つぎに、町内会は歴史的経緯もあり、正式な日本の地方自治の基礎団体とはなっていませんが、そのことについてどう思うかたずねたところ下の図のような結果でした。


その他の意見としては、「基礎団体として、未成年及び高齢者、満80歳以上以外の方、ひとりひとりの加入する組織に変えた方が良い。世帯単位は非常に良い反面、若い方の出てこない弊害がある。」「同一世帯に多世代居住の場合は、同一世帯から複数参加出来る様にする。」「町内会が基礎団体として位置づけられるべきか、よく分からない。」「行政の連絡網の部分は世帯単位でも良いが、個々人の意見の発言となると個人単位が必要か?」「どうすれば良いかはまだ分からないが、地域の老齢化によって組織を考え直す時期に来ているのではないか。」などの意見がみられました。

町内会長の男女別構成
「役員の構成と選出方法」からは町内会長の男女別構成だけを紹介しておこう。男性の町会長75名に対して、女性の町会長は4名、グラフのような男女配置になっていることがわかる。
 
未来館シンポジウム
なお以上の集計結果は、2004.3.6に福島県男女共生センター第2研修室で開催したシンポジウムの際、『町内会に関する意識調査報告』として配付しています。同シンポジウムは、「地方自治と町内会in二本松」というテーマで、パネラーに福島大学行政社会学部教授 松野光伸さん、二本松市商工会議所女性部顧問 大松良子さん、二本松市前区長会長  伏見直昭さんとお招きし、ふくしま女性フォーラム 濱田千恵子事業部長がコーディネーターをつとめました。
較的若い世代が参画してきている二本松の町の活性化へむけての動き、過疎化がすすんでいる地域では、女性が中心になっているケースが多いという指摘、町内会の財政の問題に関しては、なかなか判り難いこともあるという課題など、今後検その要因を分析したり、調べたりしたいという問題が多くだされ、みのりあるシンポジウムを持つことができました。         財政の逼迫と効率的な行政を運営の必要という観点から、町村合併や行政のスリム化が進められています。無駄な立派な道路や橋は不要でも、お年寄りやこどもたちへの支援は必要です。ナショナルミニマムを保障するとされていた地方交付税が、何のためということをわかりにくく運用されていた帰結なのか、地方分権のなのもとに、このままでは地域の福祉は立ち行かなくなるかも知れません。
現在もとめられているのは、個人が男も女もひとりひとりとして誇りをもちながら、自分のことを自分で決められるような知恵を育むこと。自分たちがどのように税金を支払い、その税金をどのように使いたいのか。それをきめるのは主権者である私たち自身です。どういうふうに負担して、そのお金で何をすることが必要なのか、共同の助け合いの形をどう作っていくのかを私たちがきめることを自治というのではないでしょうか。すなわち、それぞれの個人を支えあう協力のための制度を国、県、市町村、コミュニティがそれぞれきちんと仕事を分担して作り上げることなのではないでしょうか。そう考えると自治という民主主義があらゆる場で実現しているのかどうか、実に疑わしいと言わざるを得ないのが、今に日本ではないかとも思うのです。

 そのような問題意識をいろいろ話し合いながら、ふくしま女性フォーラムは、参画のありかた、すなわち自治の問題について、身近なところから、根源的に考えてみようと、よびかけたいと思っています。

機関紙うふふの編集スタッフ大募集!!
実は、機関紙うふふが継続のピンチにあります!
少しでも編集に興味のある方は、栗原研究室へ連絡下さい。ワードを使える方ならば大丈夫!問われるのはどのような紙面を作りたいかの構想力です!


わいわい井戸端会議 in 二本松
 3月6日、福島県男女共生センターの"未来館フェスティバル"において、「地方自治と町内会」をテーマに、パネルディスカッションと調査報告を実施しました。司会は林由美子さん、コーディネーターは濱田千恵子さん、パネラーは松野光伸福島大学行政社会学部教授、大松良子さん(二本松市商工会議所女性部顧問)、伏見直昭さん(二本松市前区長会長)の3人でした。

 はじめに栗原るみ代表から、昨年からの取り組みの経緯と本日の予定について説明がありました。 大松さんからは、竹田御門堀端振興会や竹田根崎女性会(TMアベニュー)、地域市民の会などの団体が行ってきた町作りの具体的な取り組みが紹介され、男女の視点の違い、行政と住民のズレなどが指摘されました。伏見さんからは、二本松市における自治会や町内会の実態について報告され、行政の協力機関として町内会が様々な仕事を請け負っていることが確認されました。また、諸団体への支援、町内の活性化などに努めていることも紹介されました。
 松野教授からは町内会の歴史的変遷や位置付け、外国の制度との比較などについて説明と現状分析をしていただきました。フロアーからも積極的な発言があり、ゴミ問題に取り組んできた団体の長年の取り組みが紹介されました。
 栗原代表から「町内会に関する意識調査」(報告書27頁)の結果が報告され、自治の問題について身近なところから課題が提起されました。論点となったのは、男女平等参画には大多数の人が賛成しているのに、自治会への評価では、現在の世帯単位の組織でよいという結果でした。
 今後の町内会の発展は、「地域の人が地域で決める」「一人ひとりが主体的に取り組む」ことの実現いかんにかかっていることが浮き彫りにされた分科会でした。       (文責・鈴木裕美子)


議員活動の現場から
2年目を迎えて
〜「感性」を磨きながら〜
福島県議会議員 櫻田葉子 
昨年4月の選挙で初当選させていただいてから早1年が過ぎ、2年目の春を迎えました。めまぐるしい1年間の議員活動の中で実感したことは、選挙でも訴えてまいりました「少子高齢対策」「人口減少対策」が政治・行政の最大の課題であるということです。出生率が1.3人に低下し、これからの社会を担う子供の数が急激に減っています。一方では平均寿命の延びにより高齢者の数が増えています。昨年、福島県全体が人口減少社会になりました。また、現在は4人で1人の年金を支えていますが、20年後には2人で1人の年金を支えるようになると言われています。そのようなことから、9月議会と2月議会の一般質問は、少子高齢対策の視点から質問をいたしました。
 少子高齢社会・人口減少社会では、女性も今まで以上に社会的に責任ある立場で働かなければ、この社会を維持していくことはできません。女性が働きながら安心して子供を産み、楽しんで子育てができる家庭・社会を創らなければなりません。男性も女性も共に協力し合いながら、これからの社会を支えていくという意識を持つことが必要です。かけ声だけでなく、早急に様々な視点から具体的施策に取り組まなければならないと実感しています。
 ところで、少子対策を議論する場に子供を産み育てる女性がいなくてもよいのでしょうか。高齢対策を議論する場に高齢者の半分以上を占める女性がいなくてもよいのでしょうか。より良い社会を創るためには、議会においても男性と女性が協力して議論を深めることが必要です。そして、議会の中だけでなく、行政の政策決定過程においても、男性と女性が共に関わっていくことが重要です。そのためには女性職員が働きやすい環境を創ると共に、男性職員、女性職員それぞれの意識向上が必要ではないかと、2月議会の一般質問で執行部の考えを質しました。この質問をきっかけとして、「県庁男女共同参画推進会議」が設置され、先日その会議が開催されました。
 今何をしなければならないのか、今何が求められているのか、今しなければならないことを敏感に感じとる「感性」というものが、政治家にとって重要な資質の一つではないかと感じています。その「感性」を磨き、執行部から出される議案の審議やチェックだけでなく、福島県を発展させるための政策提案ができる議員を目指して勉強して参りますので、皆様のご指導・ご支援をよろしくお願いいたします。


ブックレビュー
『ルポ「まる子世代」――変化する社会と女性の生き方』
阿古真理、集英社新書
(2004年2月、本体680円+税、ISBN 4-08-720229-1)

(目次)
 はじめに まる子世代とその背景
 第1章 企業社会の現実
 第2章 主婦役割を担うまる子世代
 第3章 親の時代とまる子世代の現実
 第4章 現代社会を生きる
 あとがきに代えて それぞれの選択

 「まる子世代」とは、1964〜69年生まれの女性のこと。Hanako世代と団塊ジュニア世代にはさまれたこの世代は、目立った特徴を持たない地味な世代だと筆者は言う。いわば、さくらももこの『ちびまる子ちゃん』の主人公・まる子のように「ふつう」。だから「まる子世代」、なのだ。
 だが、一見「ふつう」のこの世代は、実は大きな社会変化の中でおとなになってきた。高度成長期後半に生まれたこの世代にとっては、親の世代とは異な
り、生活の便利さ、豊かさは当たり前。1964年生まれは、言わずと知れた均等法第一世代。かつフリーター第一世代でもある。女性が企業で働くことも当然になった時代に就職した。さらには育児不安や晩婚化・シングル化の中心でもある。
 大学卒の場合は、ちょうど80年代末の雇用拡大期。その後バブルがはじけて女性の新卒採用は減り、上を見ても下を見ても社内に「味方」が少ないという事態を経験せざるを得なかった。「女性が元気になった」と言われつつも、就業継続は厳しいものであり、かつ企業に根強く残る男性中心主義にぶつかることもしばしば。男性とは立場が違うだけに、そうした社内の問題点にも敏感になってしまう。総合職ではありながら、なんとなく「半端もの」という感じを
自分に対して抱くことも多い、という。
 かといって、家庭での生活が充実しているかというと、それもあやしい。確かに若い層での男性の家事分担率は上がってきたかもしれないが、それも微々
たるもの。相変わらず男性は会社に縛りつけられているし、昔と違って収入もそれほど伸びるわけでもない。我慢しようにも見返りは少ないのだ。特に、以
前は仕事をしていて主婦になった「まる子」たちにとっては、どうしても仕事を続けていた時にそれなりには感じていた充実感と今の生活とを引き比べてし
まう。「社会に取り残される」という不安も大きい。女性の就業が「腰かけ」程度だった時代だったら感じなかったようなことかもしれないのだが。
 この世代のいろいろな女性の生き方を見ていく中で感じるのは、転換期を生きてきた彼女たちにとって、ストレスが非常に大きかったのだということ。そ
んな中での希望は、それでもやはり女性の生き方の多様化は進んできていて、自分が納得のいく道を模索することが可能になってきたということ。いいこと
ばかりではないが、悪いことばかりでもない。それはいつの時代も言えることだろうが、取り上げられているのが自分と同じ世代の人たちだけに、友人たち
の生き方とも合わせて、興味深く読んだ一冊である。(高橋準)


会員の活動報告
女性に対する暴力防止部会
未来館チャレンジ公募事業で、「10代の男女を対象にしたドメスティック・バイオレンス(DV)啓蒙教育の教材・方法の開発」という事業に取り組み、このほど、「デートDV防止読本」を完成させました。
10代の恋人間でもDVが起きていることを踏まえ、10代の女性に読者ターゲットを絞り、恋人や親しい人からの暴力から自分を守る方法、相談窓口、被害者が自己評価を高める方法まで具体的な内容を盛り込みました。
主な読者は10代ですが、将来にわたってDVの被害者にも加害者にもならないための教育的実践の必要性を視野に入れ、父母や教育関係者、行政機関など10代の青少年に関わる大人が活用できる内容となっています。
DVの具体的ケースや実態を知るために高校養護教諭を招いてお話を伺い、実際に10代の若者に教材を見てもらい感想を聞くモニター行うなど、実際に活用できる読本に仕上がりました。
 問い合わせは福島大学中里見博研究室
(電話024・548・8324)  
(文責・藍原)


掲示板
2004年度総会
シンポジウムのお知らせ

とき 2004年5月23日(日)午前11時から
ところ 福島大学行政社会学部会議室
・午前11時  総会(本年度予算案、事業案など)
・午後1時30分 シンポジウム
「ここまできた?福島県における男女共同参画」
パネリスト
「DVセンターの開設と今後の課題」
堀琴美・福島県女性のための相談支援センター所長
「ふくしま女性フォーラム会員、商工労働行政の課題と男女差別構造」
村瀬久子・県商工労働部長
◆その後品定めトーク

普段は会えない方々と交流を子深めるチャンスです!
ともに福島の男女共同参画を考えましょう!


■□■ おしらせ ■□■
DV国際講演会開催

福島県、仙台市、横浜市、北九州市の4センター共同によるアメリカのDV専門家による著書「加害者としての親」を翻訳出版。これを記念して、アメリカの著者を招いて講演会を開催する。
 とき 2004年7月11日(日)午後
ところ 二本松市・県男女共生センター
・講師 
ランディ・バンクロフト氏(加害者カウンセリング専門家、臨床スーパーバイザー)
ジェイ・シルバーマン氏(ハーバード大学公衆衛生学部助教授、同大学公衆衛生臨床学科暴力防止プログラムディレクター)
・参加無料、無料託児あり
(ただし事前申し込み必要)
・問い合わせは県男女共生センター
(0243−23−8304)


編集後記
 今号は総会、シンポジウムの日程などを掲載する予定上、発行が遅れましたことをお断りし、またお詫びいたします。(あ)

原稿募集
広報部では随時原稿を募集しています。日頃の活動、社会的なニュースに触れて感じたこと、考えたこと、おすすめの本、お知らせなど何でも構いません。問い合わせは栗原研究室へ。

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