活動紹介

オンライン・ダイジェスト


ふくしま女性フォーラム
〒960-1296
福島県 福島市金谷川1
福島大学 行政政策学類
栗原研究室気付(WFF事務局)

tel 024-548-8278
fax 024-548-8278

wff-web@myriel.jp


■「うふふ」 第41号(2004.7.25)

「もし私が私のために行動しないのなら、誰が私のために行動するのか?もし私が私のためだけに行動するのなら、私は何者か?そして今行動しないなら、いつするのか?」
〜ラビ・ラヒルの言葉『世界』 729号 p.45

< 目次 >
第9回定期総会 -------------(2)
第9回定期総会イベント -----(6)
出前講座inあいづ ----------(8)
ブックレビュー -------------(9)
おしらせ -------------------(9)
編集後記 ------------------(10)


よ〜く考えよ〜♪誰の命も大事だよ〜♪

代表 栗原 るみ
男女差別のない地域社会を実現することがWFF の目的です。北京女性会議の熱気を受けて作ったNGOでしたので、私たちは「人権」や「平等」について、考えることを提起されて参りました。少なくともわたしは、使い古されたように思っていた概念にあらためて向き合うことになりました。生き方の根本にかかわる常識を、ジェンダーを媒介に考えなおすことでもありました。
WFFの出生の秘密、源流は1960年代以降の、ベトナム戦争、公民権運動、学生運動、産油国の叛乱、エスニック・マイノリティの自己主張、フェミニズムの台頭、などとともに語られる世界の「平等」を求める動きです。
それに対抗する強者の「自由」を標榜した「新自由主義」「新保守主義」の巻返しは、途中いろいろありましたが、結局今のブッシュの戦争に帰結してしまいました。たしかに人権抑圧からの自由化、規制からの自由化は魅力的な呼び掛けに見えました。自由は、全体主義を支える「画一」に「平等」を変換してしまった「社会主義」を解放し、冷戦という闘いの構造は終りました。
闘わない枠組みがここで始まるのではという希望がありました。日本国憲法を作った時代の国連の願いに立ち返れるのではないかという期待でした。自由な共生は平等と両立します。多様性を認めるということです。
それに対して、勝つために闘う組織は、目的のために効率的なことが要求されます。だから組織は、集権的・ピラミッド的な、指揮命令系統が統一された軍隊型の組織にならざるを得ないのです。闘いと両立する平等とは、指導者のピラミッドに服従する、均質にされた多くの人(大衆・兵)の画一しかないのでしょう。ピラミッドのトップは最も強いもの。強さのあかしは、やっぱり暴力ということになってしまいます。だから、自由な共生は、闘いに勝つために強くなることとは両立しないと思います。闘う組織でありかつ平等であるということはありえないからです。存立の枠組みは、それぞれの状況を出し合い、話合い、折り合い、納得する話合いでことをすすめること。暴力による解決ではなく、平和的に相手の立場を考えながら交渉していくしかない。
しかし、競争が闘いであるとすれば、勝つことが課題となります。自由な競争は、強者の論理に帰結します。なかでも金融の自由化は、決定的でした。お金をモノの交換のためという役割にとどめようとする動きを制圧し、世界のカジノ化をもたらしました。そして日本でも、バブル崩壊と失われた10年は、強者の論理にすりよる多数派を作るために機能してきました。
それでも、強者の論理に多くの人々を巻き込むために、闘いの枠組みが必要とされ、そのためには敵は不可欠でした。強者は必ずしもフェアにはじめたわけではない競争に負けた人々を敵に仕立てることに成功したのかも知れません。抑圧されている人々を挑発し、報復を煽ることと、テロリストとの関係はわかりませんが、テロの温床を再生産しています。そしてテロとの戦争という枠組みができました。いまや福島もその一部である日本という国は、拷問を使い、市民を殺戮する「大義なき戦争」を支えるために、自衛隊という名の軍を派遣しつづけています。
日本が強い国、豊かな国であることは、1985年以降に海外旅行をすると実感することです。最近の景気回復も関連はわかりませんが、戦争という需要が関係しているのかもしれません。強い円や強い企業の競争力を守るために、わたしたちは「国益」という名のもとに、強者のピラミッドにつらなるため、日々競争するのでしょうか。その守るべき「豊かさ」とは、実はわたしたちを競争と抑圧にかりたてている「幻想」なのではないか、そう考える人たちが、実は増えているのではないかとも思っています。多くの人は憂いを多忙で紛らわし、問題が降り掛かったときにだけ「報復」が突然提起されるのです。多くの人は、変だとは思っています。でも私たちの憂いが日本という国の方向性を見直させる力には、なかなかなっていません。
ただ、私たちは「人権」や「平等」を捨てるわけにはいきません。ちょっと一息いれてみれば、この情報が溢れる時代、変なことが見えてきます。この世に生をうけたひとりひとりが生きていくことを基本にすえた平和な社会、第二次大戦後、もう戦争をしたら終わりだという問題意識で先人たちが考案した、国連や国際金融の議論にたちかえって、カジノではなく、物を交換するためのお金というわかりやすい世界を目ざしたい。「個人が性別にかかわらず個性を発揮できる」社会をもとめる私たちは、私たちの未来について、もっともっと議論しなければならないと思っています。


第9回定期総会
2004年5月11日(日) 10:30〜
福島大学行政社会学部棟2F大会議室
テーマ  「ここまできた?福島県における男女共同参画」

 ふくしま女性フォーラムは、その成立以来、福島県に対しても折に触れて政策提言を行ってまいりました。その成果と言えるような事業はそれぞれ様々な形で実現を見ているとも評価できると思います。
 ふくしま女性フォーラムは、日常的な活動がプロジェクト単位と方部(福島・郡山・いわき・会津をそれぞれのコアとした4つ)単位でおこなわれています。したがって、この総会は、それぞれが様々なかたちで活動してきた成果をだしあって、活動内容を確認し、総括する場所にしたいと考えてきました。さらに、一昨年度の総会で、福島県内の男女平等の進展度に関するアセスメント実施を提起してきました。
 ふくしま女性フォーラムは各々仕事や他のNGOに活躍の場を持っている個人のネットワークなので、事務局を機能させることが必要だと考えてきましたが、今年度もそれがよくできませんでした。年度初めに掲げた活動が十分にできたとは言えませんでしたが、メンバー個々のそれぞれの活動を総会の場で出し合うことによって、わたしたちなりのアセスメントにしたいと考えました。
 また、総会イベントでは「ここまできた?福島県における男女共同参画」として、わたしたちが県政に希望してきたことについて、改めて検証してみることとなりました。明るい側面からの話題をということで、今回は福島県の最初の部長となったふくしま女性フォーラム創立以来の会員村瀬さんと、長くその設立を要望してきたDVセンターの所長堀さんに登場いただくことになりました。両氏の問題提起を受けて、今の到達状況や今後の課題についていろいろ語り合えたと思います。


2003年度事業報告

総務部
1、年度末会員数 187名
2、定期総会開催
5月11日 福島大学行政社会学部 会議室
3、定例運営委員会 4回開催
4、委員などの派遣
うつくしま環境パートナーシップ会議委員 番場 恵子
(財)福島県都市公園協会評議委員 昆 久美子

事業部
出前講座の実施
1、わいわい井戸端会議
開催日時 2003年11月1日(土)13時〜15時
内容については「うふふ」vol.39参照

2、出前講座 IN 保原
開催日時 2003年11月22日(土)13時〜16時
内容については「うふふ」vol.39参照

3、わいわい井戸端会議
開催日時 2004年3月6日(土)午前10時〜正午
内容については「うふふ」vol.40参照


広報部
1、機関紙「うふふ」vol.37からvol.40の発行に関する寄稿依頼と編集、各種情報の加工。
2、主催イベント情報の提供(保原町、会津若松市など)。
広報部は諸般の事情で多難でしたが、なんとか「うふふ」は発行しました。
プロジェクトチーム 2003年度の活動報告

「男女共同参画の視点から施策を検討する」
プロジェクトチーム

@福島市女性団体連絡協議会の事業として、福島市男女共同参画推進条例の実効性を高めるため、福島市の企業における男女共同参画が進んでいない状況を改善することが重要課題であるとされている。したがって、条例による事業者の責務規定に基づき、福島市における企業の実態調査を行い、問題点の摘出と解決するための具体的施策を検討するよう福島市に対して要望した。調査項目としては以下を設定した。

・男女別・雇用形態別採用人員(正規とパートの割合)
・退職時の男女別状況
(男女別退職理由を選択する方式による)
・男女別平均勤続年数
・男女別給与体系
・男女別既婚率
・男女別育児休業・介護休業取得数
(代替職員の確保対策) 
・男女別研修状況
・女性管理職の登用東京状況
(女性管理職の登用についての障害)
・ポジティブ・アクションの採用状況
・職場内保育制度について
・セクシャルハラスメントの防止対策について
・家族手当や配偶者手当の状況
・パート労働者の勤務体系について

A福島市における男女共同参画推進フォーラムにおいて、シングルマザーに対する差別的な問題をテーマに意見交換を行った。税制上の優遇措置としての寡婦控除があるが、現行では死別・離別した寡婦のみが対象になっており、シングルマザーは除外されているが、今後制度的に問題があるとして検討するとともに具体的活動を行うことを話し合った。



「女性に対する暴力(DV)防止」プロジェクトチーム
昨年度同様、「福島ドメスティック・バイオレンス研究会」に参加して活動した。
2003年10月から半年をかけて、「未来館チャレンジ公募実践事業」として、『デートDV ?10代のあなたに贈るDV読本』を作成した。同『読本』は、県内の全高等学校ならびに相談機関などに配付した。10代の若者に向けたDVの教材というのは類書がなく、専門機関からも高い評価を受けている。


「ジェンダーフリー教育を考える」
(GFEnet福島分科会)プロジェクトチーム
本年度は、メンバーが多忙をきわめ、開店休業状態。しかしながら、メンバー個人としては、教育の分野で多くの足跡を残している。
福島大学のジェンダー学は講義としては多くの参加者を得て、実績を重ねている。また、福島橘高校はジェンダー主流化をその教育理念の中心に据えることとし、先駆的な活動を実施しつつある。

「職場のジェンダー」プロジェクトチーム
地域とジェンダーについて、町内会問題からとりくんだ。

「企業とジェンダー」プロジェクトチーム
 「企業とジェンダー」の調査報告書のバージョンアップを目指し、福島大学の地域創造支援センターと協力しつつ、2回の勉強会を実施した。



2004年度事業計画

総務部
1、当初会員数 188名
2、定例運営委員会開催 4回
3、委員などの派遣
うつくしま環境パートナーシップ会議委員 新妻 幸子
(財)福島県都市公園協会評議委員  昆 久美子
福島大学経営協議会委員  濱田 千恵子
入会・退会・名簿反映・「うふふ」発送反映のシステムが必要です。

事業部
 2003年度に引続き、出前講座を実施する。各地域の会員の意見を十分とり入れ、地域的バランスを視野に入れ、運営委員会で協議し決定することとする。プロジェクト事業については、引続きそれぞれ自主的に行うこととする。
ふくしま女性フォーラムとしては、2ヶ月に一度程度幅広いテーマで、現代的イッシューについて話題提供者を招き、意見交換の場を設けることとしたい。
 県や市町村への男女平等の推進でむけての働きかけの活動に加え、大学との連携についての強化をはかる。例えば地域ジェンダー研究センターを福島大学につくることを模索するなど。
出前講座の実施について本年度の新規計画は、申し出により計画することとしたい。県等の助成事業を積極的に活用しつつ、それぞれの地域で実施することとしたい。
なお、総会で、それぞれふくしま女性フォーラムをどう活用したいか、どのようなテーマで勉強を企画したいのか、話合います。

広報部
ふくしま女性フォーラムの会報「うふふ」も発行から丸9年となりました。本年度は「うふふ」にリアクション・ペ?パ?を同封したいと思います。「うふふ」を受取ったら、発信したいことや感想を次回の「うふふ」に間に合わせて送っていただければ幸いです。
なお、「うふふ」のネット公表について、運営委員会で方針を決め、とりくむこととします。



アセスメントについて

2年間の蓄積にもかかわらず、今回その取組みをすすめることができませんでした。総会では、全国における男女共同参画の視点から見た福島県の位置付けについて、参考資料をもとに討論されました。
 出生率1.29という「後出しジャンケン」が話題になっていますが、一人世帯の増大も注目が必要です。

福島県は34番で22.6%ですが、東京では1人世帯比率が40.9%にのぼっています。
なお、『男女共同参画白書』2002年度版データ(2001年度)によれば、都道府県の一般予算総額中に占める男女共同参画・女性関係予算の比率は佐賀県が第一位で、0.07%、最下位は東京都0.001%です。


びっくりするほど少ない比率ですが、その中で福島県は0.035%で、多い方から5番目でした。これは、高く評価していいことなのでしょうか?
プロジェクトチーム 2004年度の事業計画

「男女共同参画の視点から施策を検討する」
プロジェクトチーム
1、昨年度に引続き、各地域の独自的な活動を基本するが、各活動を共有し議論することがPT活動を高めることになるため、活動経過報告会を行う。
2、国の影響調査専門調査会が行っている、税制・社会保障制度・雇用制度システムについては大いに関心を持つ必要があることから勉強会を行う。

「女性に対する暴力(DV)防止」プロジェクトチーム
『デートDVー10代のあなたに贈るDV読本』を高校などの現場で活かす方策を考えていきたい。

「ジェンダーフリー教育を考える」
(GFEnet福島分科会)プロジェクトチーム
ジェンダーと教育について、考える場所を提供していくことはどうしても必要であると思う。
新しいメンバーもつのりながら、本年度は何か問題提起をしてみたい。

「職場のジェンダー」プロジェクトチーム
「地域とジェンダー」プロジェクトチームと名称を変え、町内会問題で提起された地方分権の困難性やコミュニティにおける男女共同参画についての課題について、何らかの形で検討を続けて行きたい。地域におけるジェンダーの視点からコミュニティの自治的活性化について考えることの重要性は、ますます増大しているからである。

「企業とジェンダー」プロジェクトチーム
地域産業のデータから出発して、じっくり本当に望ましい地域経済の将来像を考えようではありませんか。現在の苦境をきちんと見ること。なぜ、そうなのかを認識すること。企業の経営者もそこで働くひとも、それぞれに。国連女性差別撤廃委員会の、差別構造を是正する、間接差別を撤廃するという勧告が、なぜ私たちの問題にならないのか、また調査ができればいいと考えている。


総会イベント
ーふくしま女性フォーラムの県政に対する期待の達成度の検証ー

開会 13:30
司会 金子 恵美
主催者挨拶 代表 栗原 るみ
講演
1、村瀬 久子 福島県商工労働部長
 「本県の商工労働行政の課題と
企業における女性労働について」
2、堀 琴美 福島県女性のための相談センター所長
 「本県のDVセンター開設と今後の課題」
フリートーク 参加者全員で。
閉会 16:00

イベントでは、労働とDVの最前線でそれぞれ活動している2人を講師にお招きし、福島県の現状を話していただきました。
村瀬さんは、法律は整いつつも、やはり「男社会」である現実を報告してくれました。そして企業の男女共同参画実態調査にもとづき、福島県内の実態を説明され、女性労働者のキャリア形成を可能にする条件整備作りの必要性を主張されました。また、福島県の抱える産業問題、例えば地域興しや若年労働者の就職について話してくれました。
堀さんは、福島のDVの特徴として、3世代家族が多いことからDV防止法では裁けない夫以外の暴力が問題であること、また生活保護基準が厳しく、サラ金に対する借金があると受けられない等(これを「福島方式」と命名!)、被害者の社会的自立が困難な現状を指摘していました。
 フリートークではパネリストと会員の活発な意見交換がなされ充実した総会イベントとなりました。


総会後、両氏をむかえての講演会
〜総会イベントの感想〜

総会後の研修会で、新任の「県商工労働部長」、村瀬久子氏と「女性のための相談センター所長」、堀琴美氏のお話をうかがった。
お二人は、体験に裏打ちされた自信と余裕からか、終始自然体でお話された。その内容で、女性ならではの、しなやかなリーダーシップを現場で存分に発揮されている様子が知ることが出来、とても心強く感じた。
村瀬氏は県の大きなセクションではないが、初の女性部長ということで、「初がつお」みたいに珍重されていると笑わせ、「本県の商工労働行政の課題と企業における女性労働について」固い内容を、ユーモアと辛らつな切り口で興味深く語った。
ご自身の働きながらの子育て、家族の協力、男性と同じ仕事のキャリアを積んでも、県庁内でのキャリアアップは、女性に厚い壁があること、女性もそれを望めない場合もあること、管理職のまっ黒々すけの世界を変えていくことが、男女共同参画であり、若い世代に期待したいと話された。
(昆 久美子)

フリートークは白熱しました!
 総会イベントの2つ目の講演は、「本県のDVセンター開設と今後の課題」と題し、今年4月に開所した福島県女性のための相談支援センター所長の堀琴美氏にお話いただいた。女性のための相談支援センターは、今までの婦人相談所と婦人保護施設「しゃくなげ寮」の機能にDV防止法に定める「配偶者暴力相談支援センター」の機能を併せ持った新たな女性保護のための中核施設として開所された。電話での相談や来所での相談のほか、24時間緊急の受け入れをする一時保護等も行っている。全国から公募で選ばれた所長の堀氏は、札幌市で設立された女性の市民グループ「女のスペース・おん」の事務局長として活動をし、シェルターを開設し、DVボランティア講座を開くなどして市民ぐるみで運営にあたった実績を持っている。
 センターが開設し、4月の相談件数は昨年の同じ時期と比較すると4倍に膨れ上がり、一時保護用の10室と長期保護用の10室も入所者でほぼいっぱいになっているという。入所者の全てが暴力の問題をかかえており、DV被害者とともに保護された子供も受け入れている。センターはボランティアを活用し相談業務や女性と一緒に保護された子供の保育を行っている。堀所長は、「ボランティアの方々がセンターでの経験を通し、地域の中で活動をするきっかけを掴むことを願っており、それが地域の中での仲間づくりにつながり、民間シェルターなどが開設されればいいと思う」と語っていた。依然として、地域の中でDV問題は理解されにくく、DV被害者を支援するために「地域での仲間づくり」は重要な課題である。
 堀所長は、心理の専門家の立場からも いくつか事例を挙げてDVが子供たちにもたらす影響についても示してくれた。父母間の暴力を見て育った子供たちは、否応なしにDV状況に巻き込まれており、心的外傷を受けている。シェルターでは、このような子供たちの心のケアも必要となっている。さらに被害者自身も自己評価を高め、過度の自責感から解放されることができるような支援を必要としているという。
 また、DV被害者が安定し充実した生活を得、ひとりの人間として真に自立できるように、相談支援センター退所後の再被害予防あるいは自立生活支援を徹底しなくてはならない。関係機関との連携をとり、問題の掘り起こしから回復・生活再建まで、DV被害者への総合的支援システムの構築というものが求められている。
「想像を絶する暴力に被害者は苦しんでいる」と話す堀所長から、大きなメッセージを頂戴したような気がする。地域社会では、DV被害者に対するその支援システムに、仲間と共に設立されるシェルターを存在させることができるように私たちが立ち上がらなくてはならない。その原動力を 堀所長を迎えた女性のための相談支援センターから得ることができると実感した。                (金子 恵美)

□参考資料□

福島県生活環境部県環境総務領域の人権男女共生グループのホームページに福島県の男女共同参画に関する実態調査の結果が公表されています。
http://www.pref.fukushima.jp/danjo/index.html

○ 「企業における男女共同参画実態調査」結果
(2002年7月実施)
常用労働者における女性の割合は26.5%と低く、かつ職種、業種ともに性別分離の傾向がみられます。また、従業員採用における女性の割合は42.9%と多いが雇用形態別にみると、女性パートが73.8%を占めています。そして、管理職に占める女性の割合は13.4%、管理職研修の参加者に占める女性の割合は5.5%と女性管理職になることが困難な状況がわかります。その他、ポジティブ・アクション措置や家族看護休暇制度、職場内保育制度の設置などについて明らかになっています。

○ 「男女共同参画に関する意識調査」結果
(1999年10月実施)
夫や恋人など親しい男性から、無視する、監視するといった「精神的暴力」から殴る蹴るといった「身体的暴力」まで、何らかの暴力を受けたとする回答が全体の56.5%を占め、頻度に関しては「何度もあった」が23.8%という数字になっています。特に、殴る蹴る等の典型的な暴力をふるわれた女性は19.4%も存在しており、年代別にみると20代、30代が多くなっているという結果が出ています。

女性のための相談支援センター

Tel: 024-522-1010
受付時間: 毎日 9:00〜21:00
相談、情報提供、カウンセリング、一時保護

女性問題全般の相談を受け入れています


出前講座 in あいづ
ふくしま女性フォーラム出前講座inあいづ
「世界からの風を受けて -国連からの宿題」

□平成16年4月24日(土) 13:30〜16:30
□ホテルニューパレス(会津若松市中町)
□参加者 約300名
□参加費 1500円(資料:やさしく学ぼう女性の権利)
〔改訂版〕女性差別撤廃条約と選択議定書63頁
国際女性の地位協会編)とコーヒー代を含む

■フォーラム
・基調講演 赤松良子
(国際女性の地位協会会長、元文部大臣)
・日本レポート審議報告 山下泰子
(文京学院大学教授、法学博士)
・トークパフォーマンス 田中恭子 渡辺美穂
(国際女性の地位協会)
・国連審議模様ビデオ上映(15分)
・パネル展示 石崎節子 (同会員)

※フォーラム開催前(12:15〜13:00)NHKプロジェクトX「女たちの十年戦争・男女雇用機会均等法ができるまで」をビデオ上映した。



「世界からの風、あいづからの風。」

今回のフォーラムは、県地域づくりサポート事業の一環と位置づけして、国際女性の地位協会会員の山崎捷子さんのお骨折りで実現した。地元あいづでは、実行委員会を立ち上げ、「男女共同参画社会を考える絶好のチャンス」と諸方面に呼びかけた。
行政キーパーソン・各女性団体は勿論、男性を含めた公民館活動の方々の反応がよく、会津のあちこちから参加があり、当日には市町村議員の顔ぶれも見受けられ、画期的な集まりとなった。
まずは、WFF代表の栗原るみ(福島大学行政社会学部教授)が「性別にかかわりなく、個性の発揮できる社会に近づけるため何が必要か考えていきましょう。」とご挨拶。続いて赤松良子氏の基調講演は、わかりやすく、世界の風を初めて日本に吹き込んだ大山捨松にもふれ、今回の国連女性差別撤廃委員会での「日本レポート審議」の報告を世界からの風と感じさせた貴重なご講演であった。これらの講演記録はまもなく出来上がるので、いずれご希望の方にはおわけできます。こうご期待!
(畑 洋子)


ブックレビュー
『ファンタジーとジェンダー 』
高橋 準 (青弓社、2004年7月 new )

価格: 1680円 , ISBN: 4-7872-3234-7

 ★該当するものをチェックして下さい★
□ 『リボンの騎士』や『ベルサイユのばら』等の漫画やアニメを読んだ・見た。
□ 『ナルニア国物語』や『指輪物語』、「ハリー・ポッター」の小説や映画にはまった。
□ 『セーラームーン』や『十二国記』等の漫画や小説、アニメを読んだ・見た。

 どれかひとつでも該当したならば、ちょっと考えてみてください。それらの小説や漫画、映画、ゲーム等で描かれる女性はどんな役割を担っていますか?また男女の性格付けや人数構成はどうなっていますか?なんだか、現実と変わらないような気がしてきませんか?本書は、ファンタジーを楽しみつつ、かつジェンダー・バイアスをも読み解けるような力(リテラシー)を養うためにはとっておきの本です。 
本書では、現実の「近代家族」を問い直すために、ファンタジー作品の女性に焦点をあて、特に性別役割分担に反する「男装」の「戦う」女性の描き方に注目しています。そして、彼女たちの存在は、「古典」の作品では婚姻前の「一時的な状態」であるのに対し、現代の作品では「常態」であり、女性登場人物のひとつのパターンに過ぎなくなっていることと、しかしながら「母親」としてのパターンとはなりえていないことを指摘することで、「近代家族」が現実の家族と乖離しつつあると主張しているのです。
では、どのような作品が取り上げられているのか。それは上記の質問どおり、『リボンの騎士』から『セーラームーン』まで本当に幅広くカバーしています。だから、知らない作品も多いはず・・・。そんなときは、まさしく発想転換!世代間コミュニケーションのツールとして活用できるかと。
 ファンタジーを「空想的なもの」と割り切るのは簡単ですが、あえてそこをひとつ踏み込んでみませんか?
(佐藤 良子)


おしらせ
「地域とジェンダー」プロジェクトチームでは、福島大学の地域特別研究会と連携し、地域創造支援センター産官学連携事業で勉強を実施することにしました。福島県男女共生センターに後援を依頼しました。現在福島県、福島市でも、企業における男女共同参画が進んでいない状況を改善することが重要課題であるとされています。地域企業の男女共同参画について考える事業の一環として、企業と少子化対策との関係をどう切り開くのかという切り口から、ひろく企業経営者や教員、学生、市民を対象にした講演会を実施したいと思います。
テーマは
『地域企業と男女共同参画ー事業者が対応すべき少子化対策諸事業についてー』
実施時期 2004年9月26日(日)予定
実施場所 福島大学行政社会学部大会議室
講師 池本美香(日本総合研究所 主任研究員)

なお、池本さんは、育児休業制度の国際比較に詳しく、また育児保険制度、育児休業の代替要員を確保する企業への助成金、医療保険から拠出されている出産一時金などを統合し、出産・育児にかかわる給付を一本化し、さらに児童手当や扶養控除の財源も統合し、幅広い年齢に公平性に配慮しつつ、財源を拡充して対応していく総合的な子育てシステムの構築について提言しています。彼女の問題提起をうけて、地域企業にとっての企業が少子化対策にとりくむ条件整備などについて、論じ合いたいと思います。


映画「ベアテの贈り物(仮題)製作資金募集のお願いについて」
 ドキュメンタリー映画「ベアテの贈り物(仮題)」制作支援福島県実行委員会(委員長太田緑子さん)より下記のような協力の依頼がありましたの、趣旨をご理解のうえご協力をお願いします。
 アメリカ人のベアテ・シロタ・ゴードンさんは、終戦後日本国憲法案草案作成に携わり、「男女平等」の一条を加えた人として、私たち日本人には忘れてはならない女性です。
 しかし、その後日本の女性たちが、この条文を起点としてどのような活動を行ってきたかの検証はなされていません。
 この度、元文部大臣の赤松良子さんが代表となって、戦後50余年ベアテさんが投げた「男女平等」というボールを、日本の女性たちはどう受け止め、それをどう活かしてきたかの総括を映像により検証し、広く内外の女性たちと共に考えたいという願いから、ドキュメンタリー映画「ベアテの贈り物(仮題)」の制作が進められております。
 今回、赤松良子さんの呼びかけによる映画の制作は、戦後から現在に至るまでのわが国女性の地位向上の歴史を次の世代に残すためにも、まさに時宜を得ており大変な貴重な事業であると考えます。
 つきましては、ドキュメンタリー映画「ベアテの贈り物(仮題)」制作支援福島県実行委員会(委員長太田緑子さん)を立ち上げ、下記により映画制作支援を行いたいと思いますので、御賛同をお願い申し上げます。
 なお、映画完成は来年の5月を予定しているとのこと、制作費用は約3000万円を要するとのことですので、目標額を達成できるよう一人でも多くの方々の御支援をお願いたします。


募金目標 100万円
1口2000円として何口でも可
募集期間 2004年8月末
募金方法 事務局宛に郵便振込にてお願いします。
事務局  会津若松市中町2−78 山崎捷子
TEL 0242-28-2804    FAX 0242-28-6511

☆ 大学との連携について☆
福島大学でもいよいよ男女共同参画準備委員会が発足し、男女共同参画を本格的に取り組む芽が出ています。ふくしま女性フォーラムとしても、未来館のときのように、積極的な提言をお願いします。

運営委員会開催のお知らせ
運営委員会を8月28日(土曜日)午後 1時から福島大学行政社会学部中会議室で開きます。
御多忙かとは思いますが、多数の参加をお願いいたします。

毎日毎日、35℃、36℃・・・・とんでもなく蒸し暑い日々が続いたかと思えば、昨日の大雨による水害・・・大変な日々でしたがみなさまいかがお過ごしでしょうか。今回は一ヶ月遅れの「うふふ」となってしまいましたが、その遅れを取り戻すべく10ページ版として発行することができました。これもひとえに代表はじめ、原稿を寄せていただいた会員皆様のおかげです。ありがとうございました!
(R,S) (ぉ)

原稿募集
広報部では随時原稿を募集しています。日頃の活動、社会的なニュースに触れて感じたこと、考えたこと、おすすめの本、お知らせなど何でも構いません。問い合わせは福島大学 行政社会学部 栗原研究室へ。
メールアドレス lumi@ads.fukushima-u.ac.jp

トップへ戻る ^